中国データセンター大手「GDS」海外進出加速。国際事業子会社が新たに約1500億円を調達
中国のデータセンター大手、万国数拠服務(GDSホールディングス) の国際事業子会社「DigitalLand Holdings(GDSインターナショナル、GDSI)」がこのほど、シリーズBで10億ドル(約1500億円)を調達した。米Coatue Managementと米The Baupost Groupが出資を主導した。 GDSIは2022年に設立され、本社をシンガポールに置き、中国本土以外でのデータセンターの建設・運営を手がけている。 国際事業を独立して発展させるため、24年春にはシリーズAを実施し、6億7200万ドル(約1000億円)を調達している。 GDSはマレーシアのジョホール州に初の海外データセンターを開設し、2023年9月に営業を開始。24年4月には日本市場進出を発表し、不動産投資会社「基匯資本(GAW Capital Partners)」と共同で、東京都内に総容量40メガワット(MW)のデータセンターパークを建設する計画を明らかにした。 ここ数年、GDSだけでなく世紀互聯(VNET Group)や秦淮数拠集団(Chindata Group)、光環新網科技(Sinnet technology)など、中国のデータセンター運営企業が海外進出を加速している。2024年5月には、アリババグループ傘下のアリババクラウドが、韓国、マレーシア、フィリピン、タイおよびメキシコにデータセンターを新設すると発表した。 産業界ではクラウドコンピューティングやビッグデータ、人工知能(AI)など最先端技術の導入が進み、データの処理や保存に対する需要が大幅に増加している。データセンターは、各業界がデジタル化を進めるための物理的な基盤であり、デジタル経済時代を支えるインフラとしての重要性が日増しに大きくなっている。 *1ドル=約153円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)