中国人民銀、自社株買い資金の融資制度開始-資本市場てこ入れ
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は18日、すでに発表されていた広範な刺激策の一環として資本市場のてこ入れを目的に、上場企業や大株主に自社株買い資金を融資する再貸付ファシリティーを開始した。
人民銀は声明で、同プログラムを通じて適格企業や株主に貸し出す21の金融機関に3000億元(約6兆3000億円)の低利資金を供給する。銀行は融資の実行を自ら決定し、リスクを負う必要がある。人民銀は融資の元本に相当する資金を金融機関に提供する。
人民銀の潘功勝総裁が9月下旬の記者会見で今回のファシリティーを発表していた。
中国人民銀、広範な景気刺激策発表-不動産・株式市場をてこ入れへ
人民銀の別の声明によれば、債券や特定の株式を担保として差し入れた場合、人民銀からの流動性アクセスが認められるスワップファシリティーについては、証券会社やファンドなど約20の金融機関の利用が認められた。当初の総額が5000億元とされていた同制度の下、2000億元超の申請があった。
また、中国メディアの報道によると、潘総裁は北京で18日開かれた金融街フォーラムで、逆周期(カウンターシクリカル)型の金融政策調整を強化すると表明。景気下支えに向けた緩和策に言及した。不動産と資本市場は現在、中国経済の主要課題であり、それに対処するには的を絞った政策が必要だとの認識を示した。
原題:PBOC Starts Share Buyback, Equity Swap Programs to Boost Markets(抜粋)
--取材協力:Tian Chen.
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