老いた親を無意識に拘束してしまう人が使っている1つの言葉とは
● 親自身に「考えてもらう」ことが大事 こういったケースにおいて、必要なことは「なにかあってからでは遅い」ことを親自身に想像してもらうことです。たとえば、「3丁目の板垣さん。1人で外出して転んで骨折して手術だって。もう3ヵ月も入院してるんだって」と怖いうわさ話にして親と会話してみたらどうでしょうか。親は自然と自分の姿と照らしあわせて「どうなるか」を考えます。 普段、老いた親が「自分は大丈夫だ!」と考えている理由は、具体的にイメージをしたことがないからです。そのため、まずは本人に「どうなってしまうのか」を考えてもらうのが第一歩です。1回でうまくいく人もいれば、数回言わないと伝わらない人もいます。ですが、この「自分で想像してもらう」こと以上に効果的なことはありません。 少しずつ親の考えが変わってきたときに「いつでもなんでも相談してね。私はお父さん・お母さんの応援団です」といった趣旨の言葉を伝えられると良好な親子関係を築きつつ、親の健康を守ることができるでしょう。頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。
萩原礼紀