予選会10位突破が決まり、ポーズをとる順大の選手たち＝国営昭和記念公園（撮影・福島範和）

第101回東京箱根間往復大学駅伝予選会（19日、東京・陸上自衛隊立川駐屯地～国営昭和記念公園＝21・0975キロ）43校が参加し、上位10校に与えられる出場権を各校上位10人の合計タイムで争い、順大は11時間1分25秒の10位。11位の東農大とはわずか1秒差で、14年連続66度目の本大会出場を決めた。 順大の選手たちは「第10位、順天堂大学！」とアナウンスされると、ジャンプしてガッツポーズし、輪になって大喜びした。東農大のタイムが発表されると、会場にどよめきが起こった。 「中間地点の前から既にきつかった。最後まで諦めずに走れてよかった。ほかの11人の選手、監督とかコーチの方々、応援してくださる方のおかげで、つかんだ1秒だと思っている」 チーム内4位と満足のいく走りができなかった吉岡大翔（2年）は悔しさと安堵（あんど）の気持ちから涙ぐみながら、感謝の気持ちを言葉にした。長野・佐久長聖高時代に5000メートルで13分22秒99の高校記録を樹立。力のある2年生は「1秒差で出られない大学もある。そういった人たちの分まで走りたい」と本大会への決意を示した。 今年4月に箱根駅伝の5区で活躍し「山の神」と呼ばれた今井正人コーチ（40）が就任したが、6月の全日本大学駅伝関東選考会では17位と惨敗。この日も15キロ時点で12位と圏外だったが、17・4キロ時点で11位の神奈川大と3秒差の10位に浮上し、ギリギリで生き残った。歴代4位の総合優勝11度を誇る名門は本大会での巻き返しを目指す。（尾﨑陽介）