阪神・佐藤輝明、特守50分 室内でノックの雨「集中して取り組めた」
阪神秋季キャンプ(1日、高知・安芸)阪神・佐藤輝明内野手(25)が約50分の特守を敢行。「集中した」と充実の初日を過ごした。 息が上がり、へたり込むシーンもあった。だが、やらされている雰囲気はない。佐藤輝が、高卒2年目の戸井とともに、田中内野守備走塁コーチから約50分、ノックの嵐を受けた。 「集中して取り組めたと思います」 安芸ドーム内での全体練習が終え、個別メニューに。午後2時20分、田中コーチの号令で特守が始まった。距離は約15メートル。最初の15分は左打ち。この後、右打ちで15分。さらに左打ち…。左右に振られて飛んでくる打球を佐藤輝が必死で追いかけた。6学年下の戸井も負けじと軽快なフィールディングを披露。佐藤輝は「実戦に近い打球だったので、よかった」と気持ちよさそうに汗をぬぐった。 今季は三塁守備でリーグワーストの23失策。岡田前監督からは緩慢なプレーを断罪されたこともあった。5月14日の中日戦(豊橋)では捕球ミスをきっかけに逆転負け。翌15日に2軍降格となった。そのとき佐藤輝に約50分、計289球のノックを断行したのは、当時2軍内野守備走塁担当だった田中コーチだった。 キャンプ直前の10月30日、藤川監督は「背中でみせてくれ」と、佐藤輝と中野に若手の手本になるような存在になるように願った。佐藤輝は「しっかり姿勢を見せられるようにやりたい。(打撃と守備の)両方頑張ります」と応えていた。 秋季キャンプ初日。朝から雨が降りしきる環境だったが「しっかり中(室内)で動けたのでよかった」と力を込めた。課題の守備力向上へ。若手にまじって、汗と泥にまみれる。(三木建次)