パーソナルジムの選び方-トレーニング成功の秘訣と注意点【プロが教える筋トレ】
■パーソナルジム選びのポイント
では、数あるパーソナルジムの中で、どんなポイントを考慮してジムを選べばいいのだろうか。もちろん選ぶ基準は人それぞれだが、ここではポイントとなるいくつかの項目を挙げてみる。自分自身が何を重要視するのかを、以下のポイントから探ってほしい。 1.ジムに通う目的に合っているか パーソナルジムにも得意とするジャンルがある。大まかに分けると、 ・ボディメイク・ダイエット ・競技パフォーマンスの向上 ・体の不調や機能、姿勢を改善させる 目的が異なれば、トレーニング内容も変わってくる。目的に合ったジムを選ばないと、効果が現れるのに時間がかかってしまうだろう。すでに自分でトレーニングに取り組んでいる人は、トレーニングのやり方もチェックしてみよう。時間内全てを筋トレに使うのか、時間内に有酸素運動を取り入れているのかなどチェックすると、イメージと違った…ということがないからよい。 気になるジムを見つけたら、どのような分野を得意としているかをチェックしてみよう。 2.費用が負担にならないか 費用が高額なジムは、通い続けるのが難しい。結婚式前やイベント前などの短期的に体を変えるといった場合はいいだろうが、それでも最低2ヵ月は通う必要があるだろう。2ヵ月通うと考えると、相当覚悟がいる金額になる。 かといって、支払金額が安ければいいというものでもない。総額が安いからと選んだとしても、実施可能なトレーニング回数が少なければ、1回あたりのトレーニング費用が高いということだ。逆に、総額が高くてもトレーニング期間・回数が多ければ、1回あたりの費用が他のジムより安く、長期的に見ればお得だ。 契約期間中に何回トレーニングができるのか、1回あたりのトレーニング時間はどれくらいかを確認し、1回あたりの費用を出して比較しよう。 3.通える場所にあるか ジムに通うのには、極力時間をかけない方がいい。どんなに有名なジムでも、通うのに不便なところにあるだけで通うのが億劫になってしまうからだ。 ジム選びを行う上で重要なのは、生活圏内にあるジムを選ぶこと。「どうしてもここがいい!」というような魅力的なパーソナルジムでなければ、生活圏内にあるジムの中から選ぶようにしよう。 4.設備の充実さ パーソナルジムと一言でいっても、大手スポーツジムのような充実した設備のあるジムもあれば、マンションの一室で最低限の機器しかないこじんまりしたジムまで様々だ。 ここで注意が必要なのが、何を重視するかということ。広く施設が充実しているジムは、一見よさそうだが、完全個室ではない。スポーツジムのように同時利用している人がいる中でトレーニングを行うことになる。逆にこじんまりとしたジムの多くは、ジム内に利用者が自分一人だけということがほとんどだ。人の目を気にすることなくトレーニングに取り組むことができるだろう。 マシンが充実しているジムのほうが最先端だというイメージを持っている人もいるかもしれないが、パーソナルトレーニングが中心となるパーソナルジムでは、器具がなくてもトレーナーがしっかり指導してくれるので問題はない。その他の施設としては、更衣室やシャワーの有無、アメニティなどもチェックしておきたいところだ。 5.指導者 パーソナルジムは、指導者で選ぶということもポイントの一つだ。 パーソナルジムのトレーナーは、実力や経験が豊富なトレーナーが多い。そのため、ホームページなどを見ればトレーナーの経歴や資格をチェックすることができる。 ここで注意したいポイントが、指導経歴。TVや雑誌などのメディア出演が豊富で、多くの芸能人やスポーツ選手を教えているトレーナーもいるだろう。だが、それを目当てに指導者を選ばない方がいい。それよりも実際にあったときの雰囲気、指導中の対応の仕方、話が合うなど、指導者の相性を重要視することをおすすめする。 女性の場合は性別にも配慮したい。エクササイズ中には姿勢のチェックや修正、意識させるためなど、トレーナーが体に触れる場面が多々ある。男性のトレーナーを選ぶと、下心がないとはいえ、それらを不快に感じてしまうことも。また、女性特有の悩みなどに対するアドバイスは、やはり同性のトレーナーの方が理解や知識が豊富。女性の場合は、女性トレーナーがいるパーソナルジムや女性専用のパーソナルジムを候補の一つに入れておこう。 【著者・監修者プロフィール】 和田 拓巳 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。