トランプ氏、特別任務担当を指名 北朝鮮など「ホットな現場」で任務
トランプ次期米大統領は14日、自身のSNS(ネット交流サービス)で、特別任務担当の大統領特使に、リチャード・グレネル元国家情報長官代行を起用すると発表した。特使としての担当の詳細は不明だが、トランプ氏はSNSへの投稿で、北朝鮮やベネズエラを含む「世界の最もホットな現場で働いてもらう」と述べた。 【写真まとめ】トランプ次期政権の人事 主な顔ぶれ(2024年11月現在) トランプ氏は第1次政権時、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と3度会談したが、非核化交渉は決裂した。ただ12日公開のタイム誌とのインタビューで金氏との良好な関係を強調しており、改めて会談を模索する可能性がある。 またベネズエラではマドゥロ大統領が独裁色を強めている。第1次トランプ政権はマドゥロ政権に対して、制裁を科したり、野党指導者を支持したりするなど強硬な政策を取った。次期米政権の国務長官候補のルビオ連邦上院議員もマドゥロ氏を「最も腐敗した謀略家」などと厳しく批判する。 一方、米紙ワシントン・ポストによると、マドゥロ氏側はトランプ次期政権と、ベネズエラ産の石油輸出の増加などの見返りに、不法移民の送還に関する合意に向けて取り組む用意があるという。 グレネル氏は第1次政権で駐ドイツ大使のほか、セルビアとコソボの和平交渉の大統領特使を務めた。次期政権ではウクライナ担当の特使や国務長官への起用も取り沙汰されていた。【ワシントン松井聡】