SMBC日興、7-9月純利益3倍の345億円-株売り出し増寄与
(ブルームバーグ): SMBC日興証券が30日に公表した2024年7-9月期(第2四半期)の連結純利益(海外拠点含む)は、前年同期比3.3倍の345億円だった。日本株の売り出し案件やM&A(企業の合併・買収)関連の収益拡大が寄与した。
部門別の営業利益は、リテールを担う営業部門が同6.1倍の73億円、グローバル・インベストメント・バンキング(GIB)部門が同56%増の78億円、グローバル・マーケッツ部門が同2.9倍の150億円だった。
政策保有株削減の流れが加速する中、売り出し件数などは増加し、本年度の日本の株式資本市場(ECM)の規模は20年ぶりの高水準に膨らみ、大手証券会社の業績を押し上げている。SMBC日興は、ホンダなどの大型の株式売り出し案件に関与したほか、デリバティブやクレジットを中心に国内外で収益を積み上げた。
会見した後藤歩常務執行役員はGIB部門で「日本株関連のECM収益は大幅増となり、第1四半期の遅れは取り戻せた」と述べた。また、M&A案件も複数ある上、事業債についても金利の先高観から前倒しして発行する動きもあるとして「パイプラインはECM、DCM(債券資本市場)含めて基本的に充実している」との見方を示した。
4ー9月累計の営業利益は同2.2倍の565億円、純利益は同2.9倍の546億円だった。SMBC日興が保有する政策株売却による特別利益165億円の計上も寄与した。
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Nao Sano