竹田市の伝統工芸品「姫だるま」の製作が最盛期 家庭円満や子孫繁栄、商売繁盛の願い込め
家庭円満や子孫繁栄、商売繁盛の願いが込められた大分県竹田市の伝統工芸品「姫だるま」の製作が市内吉田のごとう姫だるま工房で最盛期を迎えている。 工房では7日、後藤明子(めいこ)さん(87)と長男の妻久美子さん(67)、孫の妻宗子(そうこ)さん(41)を中心に製作が進められた。新年の縁起物として事業所などに配る市内の風習「投げ込み」に向け、今月下旬までに約200体を仕上げる。 姫だるまの表情は、つましい暮らしの中で家族の絆を育んだ旧岡藩下級武士の妻「綾女(あやじょ)」がモデル。木型に新聞紙や和紙を貼り合わせて形を作り、顔料などで色を付ける。顔の周囲に松竹梅、背には厄よけの宝珠を描く。大きさは20~50センチの5種類。1体を作るのに1週間ほどかかるという。 明子さんは「世の中が平和であってほしい、皆さんが健康でいてほしいという願いを込めている。来年もいい年でありますように」と話した。