神戸発クラフトジン販売 地元原料と日本酒の仕込み水使う
白鶴酒造(神戸市東灘区住吉南町4)が12月9日、神戸産の植物性原料を使った初のクラフトジン2種の販売を始めた。(神戸経済新聞) 【写真】本店3号工場の蒸留機器、右側のタンクに使用する原酒がたまる 日本酒メーカーの同社が2021年に蒸留酒の製造免許を取得し「神戸」をテーマに開発した。「KOBE HERBAL GIN白風(しらかぜ)」の名前で2種類同時販売する。ジンの風味は、時間帯によって表情を変える「神戸に吹く風」をイメージ。「#01」はたそがれ時の神戸の山々に吹く風を、イチゴ・ミント・カモミールを使って表現した。「#02」はバジル・青ジソ・赤ジソを使い、朝日が差し込む時間の風を表現したという。 使う水についても、通常は原酒の濃度を薄めるために純水を使うところを、日本酒の仕込みにも使う六甲山系の伏流水を使う。開発を担当した同社工場蒸留酒担当の藤原健太郎さんによると、開発を行ったブレンダーや試飲した近隣のバーテンダーなどからは「日本酒の印象を感じる」と好評を得たという。 同じく同社マーケティング本部の梶原大輔さんは「原材料を神戸産に限定し、研究所と実際の製造機器との環境の違いによる香りの強さの調整に苦労したが、地域や酒蔵の色が出せた。灘の日本酒が好きな方にも楽しんでもらいたい」と話す。
みんなの経済新聞ネットワーク