【イギリス】7000万円超え! 日産「新型GT-R!?」登場へ! 市販モデルの「R36型」は4.1リッター“V6ターボ”で1000馬力! 「旧車デザイン」×軽量ボディの「アルティザン GT-R」どんなモデル?
日産非公式だけど「R36 GT-R」が登場へ!
2024年3月、日産は「GT-R」(R35型)を2025年で生産終了すると発表しました。18年におよぶR35型に終止符が打たれ、「スカイライン」から続いてきたGT-Rの系譜が、ふたたび終わることになります。 そんななか、まだ見ぬ次期GT-R“R36”が、日産の公式ではないところで発売されようとしています。一体どういうことなのでしょうか。 【画像】超カッコイイ! 市販モデルの新型「”R36”GT-R」です!(77枚)
GT-Rは日産のスポーツセダン「スカイライン」をベースにレースに出場させる超高性能モデルとして、1969年の3代目スカイライン(通称ハコスカ)に初設定されたのが発端です。 以後、GT-Rは2度にわたって系譜が途絶えますが、大幅な進化を遂げて復活しています。大きく分けて3つの世代があり、いずれも国産スポーツカーの代名詞として、国内外に多くのファンを持つモデルとなっています。 第1世代は2リッター直列6気筒の超高性能エンジン「S20」型を搭載する、PGC10/KPGC10型の初代モデル ハコスカと「ケンメリ」の愛称で知られる2代目のKPGC110型です。 ケンメリGT-Rは1973年1月発売からわずか4ヶ月ほどでオイルショックなどを要因として消滅しました。 1989年になると、8代目スカイラインをベースにした3代目(BNR32型)として16年ぶりに復活。新たに2.6リッター直列6気筒「RB26DETT」型ツインターボエンジンと、四輪制御システム「アテーサ E-TS」によるフルタイム4WDなど最新技術を搭載。 第1世代同様、モータースポーツで輝かしい活躍を見せ、1995年登場の4代目(BCNR33型)、1999年登場の5代目(BNR34型)まで進化を続けます。そして、排出ガス規制により2002年に生産終了。2度目の消滅を経験します。 その後、5年のブランクを経て2007年12月、スカイラインから独立し通算6代目(R35型)となる現行型が登場しました。 新たに「スーパーカー」としての側面を持つモデルとして誕生し、エンジンは匠の手によって組み上げられる3.8リッターV型6気筒ツインターボ「VR38DETT」型を搭載。登場当初のモデルでは最高出力480PS・最大トルク60.0kgf.mを発揮しました。 進化した四輪駆動システムや6速デュアルクラッチトランスミッション、独立型トランスアクスルなどを採用し、欧州のスーパースポーツと対等に争える戦闘力を確保しました。 以来、度重なる商品改良やマイナーチェンジを繰り返しており、デザイン変更だけでなく出力などのパフォーマンス向上も実施。常に最先端の走りを提供してきました。 一方、登場から10年以上が経過し、ライバルとなる他社のスーパースポーツが進化するなか、次期モデルに対する期待が徐々に高まりました。 そして日産は、R35型を2025年8月に生産終了すると発表。日産広報部によると「部品供給の見通しが立たないこと」を理由としています。 また、次期型について日産は「日産を代表するモデルでもあるので開発の検討はしています」とし、さらなるアップデートが施されたGT-Rの開発を進める姿勢を示しました。 しかし、現在のところ2023年10月の「ジャパンモビリティショー」で披露したコンセプトモデル「ハイパーフォース」があったのみで、その続報は一切ありません。 そんななか、ドイツにあるArtisan Vehicle Design社は、GT-Rの次期モデルの型式を名乗る「R36 ARTISAN GT-R(以下、アルティザンR36)」を発表しました。 アルティザンR36は、R35をベースとしたカスタムコンプリートカーです。 第2世代GT-R最終モデルでかつもっとも人気の高いBNR34型や、その先代にあたるBCNR33型のデザインを取り入れ、原点回帰ともいうべきエクステリアを採用。カーボン素材を用いることで、軽量化の実現も果たしています。 実はこのデザイン、Roman Miah氏とAvante Design社が2022年、「R36 スカイラインGT-R」と称して公開したCG画像がベースとなっています。 非常に多くの反響があったことで、R35型をもとにArtisan Vehicle Design社が市販化を決定した経緯があるのです。 さらに、アルティザンR36ではインテリアやパワートレインにも手が入れられ、レカロ製バケットシートや大型インフォテインメントシステム、専用ステアリングを装着。 パワートレインはベースの「トラックパッケージ」ではR35型のエンジンはそのままに、インタークーラーや燃料ポンプなどを変更し、最高出力800PSを発揮。トランスミッションも専用チューニングが施されます。 ハイパフォーマンス仕様の「アルティメットパッケージ」では、エンジンを4.1リッターにボアアップしたほか、高性能タービンへの換装で最高出力1000PSを実現しました。 2024年9月29日、Artisan Vehicle Design社はSNSを更新し、36台生産する予定の市販タイプを公開。 アルティザンR36の価格はR35の車体持ち込みの場合、トラックエディションが36万9000ポンド(約7100万円)、アルティメットエディションが40万ポンド(約7700万円)です。
くるまのニュースライター 伊勢崎剛志