現在40歳ですが、住宅ローンの支払いが「65歳」まで続きます…。住宅ローンを払いながら「老後資金」を貯める方法を教えてください。
「住宅ローンを抱えながら、どのように老後資金を貯めていくべきなのか」という問題は、多くの人にとって難題です。出世し、給与も増えてきた40歳時点で老後を考えるようになったとして、40歳から65歳までの25年間で、仮に老後資金2500万円を目標として貯蓄するには、どうしたらよいのでしょう。 この記事では、住宅ローンを返済しながら老後資金を効率的に貯める方法について、考えていきます。 ▼がんの発覚で「住宅ローン」がチャラに!? その驚きの理由を解説
現在の収支を把握し、貯蓄目標を具体化する
老後資金を貯める第一歩は、現在の収支を正確に把握し、毎月の貯蓄額を明確に設定することです。そのためにも、まずは家計の収支状況を見直し、固定費や変動費を分類しましょう。固定費には、住宅ローンの返済額や保険料、通信費などが含まれます。一方、変動費には食費や娯楽費などがあります。節約できる項目がないか見直しを行い、貯蓄に回せる金額を増やしましょう。 その上で、目標をより明確にします。例えば老後資金2500万円を25年間、貯金だけで用意する場合、単純計算で年間100万円、月々約8万4000円を貯蓄する必要があります。 リスクが許容できるのであれば、資産運用を取り入れることで、毎月の負担を軽減することが可能なケースもあります。しかしこの場合、運用内容によっては損失を被る可能性もあるため、十分な検討が必要です。 なお、住宅ローンの返済と老後資金の貯蓄の間でローン返済が滞ることは避けるよう、優先順位を明確にすることも忘れないようにしてください。
資産運用を取り入れて効率的に増やす
老後資金を効率よく増やすためには、資産運用も検討するべきです。運用して眠っている資産を動かしそこからの利益を得て、その運用益をさらに元本として運用することで、効率的に資産を増やすことができるでしょう。 特にNISAやiDeCoを活用することは非常に重要です。これらは国の作った、長期的な資産形成に適した制度です。これらの制度を活用することで、税制優遇を受けながら、効率的に資産を増やすことができるでしょう。 NISAは年間360万円まで(合計1800万円まで)の投資について非課税投資枠がある制度です。 またiDeCoとは、掛け金を運用し、将来そのお金を年金や一時金として受け取るものです。掛け金の拠出時と運用益を得たとき、そして受け取るときの3つのタイミングで税制優遇の対象となり、節税効果の高い制度です。 NISAやiDeCoを用いた資産運用を行い、年間3%から5%の利回りを目指すことで、貯蓄の負担を軽減できるでしょう。例えば、月5万円を利回り3%で運用した場合、金融庁の「つみたてシミュレーター」によれば、25年後には約2230万円(元本1500万円+運用益730万円)となります。