UACJの今期アルミ板出荷予想、厚板不調で13%下方修正
UACJ(社長・石原美幸氏)は、2023年度のアルミ板販売量を5月見通しの133万6千トンから116万8千トン(前回公表比12・6%減)に下方修正した。缶材の在庫調整がグローバルで継続しているほか、国内でも半導体製造装置需要の停滞で厚板販売も回復に時間がかかる見通し。主要品種では、自動車材のみ想定を上回る見通しとなった。 23年度の最新見通しは116万8千トンで、前年度比では9・7%減の水準。品種別では、缶材が北米の需要調整で米国拠点や米国向けに応援出荷していたタイや日本拠点の販売が減少し76万1千トン(5月予想比13・6%減)と予想。増加を見込んでいた箔地も民生用リチウムイオン電池の停滞で4万6千トン(同13・2%減)にとどまる見通し。IT材は9万トン(同18・2%減)、前年割れ予想だった厚板は3万4千トン(同17・6%減)で一段の減少。その他一般材は17万4千トン(同14・3%減)となる見込み。 軒並み減少となった一方で自動車材は14万4千トン(同1・4%増)へと上方修正。自動車生産台数の増加に加え、アルミパネル採用車の拡大などを見込んだ。 23年度上期の販売数量は16・1%減の57万8千トンだった。品種別では缶材が38万5千トン(同15・0%減)、箔地が2万2千トン(同8・3%減)、IT材が3千トン(同40・0%減)、自動車材が6万9千トン(同16・9%増)、厚板が1万6千トン(同44・8%減)、その他一般材が8万3千トン(同30・3%減)。地域別では国内市場向けは23万3千トン(同4・5%減)、海外市場向けは34万5千トン(同22・5%減)だった。