市川團十郎、娘・ぼたん、息子・新之助に目を細める「一番動じずにやってるのは子どもたちじゃないかな」
歌舞伎俳優の市川團十郎(47)が10日、東京・港区の泉岳寺で行われた2025年1月新橋演舞場公演「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」(2025年1月3日~26日)の取材会に出席した。 通常上演される『仮名手本忠臣蔵』を“表”とし、現代ならではの視点を織り込み創りあげる部分を“裏”として、新たな形で忠臣蔵の世界を描き出す同作で、團十郎は大星由良之助を初役で勤める他、早替わりでの4役を演じる。 この日は公演の成功を祈願し、團十郎のほか出演する俳優たちが赤穂藩主・浅野家の菩提(ぼだい)寺である泉岳寺での墓前法要に参加。 大人数での取材会に團十郎は「皆さんと一緒に舞台を作っていくというのは、普段はない刺激が現場でも出てくるでしょうし、稽古段階からみんなのエネルギーを受け止めながらするのは楽しみ」も声を弾ませ、同作に出演する娘・ぼたん、息子・新之助についても「一番動じずにやってるのは子どもたちじゃないかな」と共演者たちを前ににっこり。「みんなは基本的な知識があるから、普段との違いにクエスチョンがあるでしょうが、彼らはまだ何もないので、与えられたものをただ素直に。あまり慌てていないと思います」とほほ笑んだ。 そんな同作について「歌舞伎の中でも大変重要な義太夫狂言の一つ」と語った團十郎は「より分かりやすく、距離感を少しでも縮めながら、歌舞伎座の130周年につなげられるような忠臣蔵になるように。そして四十七士の方々の思いをくめるような作品にしたい」と忠臣蔵の縁の地で力強く意気込んだ。
中日スポーツ