「ファッションで学ぶ音楽史」 いま、最前線にいるアーティストは?
今のトレンドセッターはファレル・ウィリアムス
加速度的に多様化する現在、ファッションもその影響を受けているという。 鈴木:今までの法則で言えば20年周期で揺り戻しがあり、オーバーサイズからタイトになって、シンプルからカラフルになって……を繰り返していたのが、SNS普及以降、それがどんどんミックスされていって、足し算じゃなくて、かけ算になっているんです。 あっこゴリラ:確かに。 鈴木:昔はわざと汚れたようなグランジのスタイルはシルエットが細かったんですけど、今はオーバーサイズをキープしたままグランジ、かつトップスが小さくなってきて、それがグランジを越えてヒッピーみたいなスタイルになってきて、どんどんミックスされてきて。プラス足元はスケーターな感じとか。 あっこゴリラ:その感じ、すごく好きです(笑)。 鈴木:どんどんカルチャーがミックスされて、この先どうなっていくか予測ができないくらい新しくなっていっています。でもその中心になっているのがヒップホップのアーティストだったりとか、感度の高い人たちがどんどんトレンドに対して、違いを作っていっていると感じます。 今、ファッションの最前線にいるアーティストとして、鈴木さんはファレル・ウィリアムスを挙げた。 鈴木:ルイ・ヴィトンのデザイナーをやっていて、完全に中心だと思います。ミュージシャンからデザイナーまでやって、しかもルイ・ヴィトンですからね。 あっこゴリラ:ファレルというとNIGOさんのイメージが強いですよね。 鈴木:もともと2人でブランドをやっていたりとか、20年くらい前からいろいろ一緒にやっていたりとか、とにかく親交が深くて。ファレル自体も裏原のファッションの影響をかなり受けているので、その影響を今のトレンドに落とし込んでいるって意味では、ファッションはデザイナーかつトレンドセッターかなと思います。
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