銅メダリスト・松山英樹が「パリ五輪」後に英国で盗難被害 エースキャディ不在でプレーオフへ
◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前情報(13日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7243yd(パー70) 【画像】松山英樹「ゴルフってそんなもんですか?」 松山英樹が銅メダルを獲得した「パリ五輪」の後、英国で盗難被害にあったことを明かした。自身の財布のほか、早藤将太キャディと黒宮幹仁コーチのパスポートを盗まれ、15日(木)に始まるPGAツアーのプレーオフシリーズ初戦は2人を欠いて臨むことになった。
フランスでの激闘を終えた松山とサポートスタッフは、米国に向かう直前の経由地ロンドンで事件に遭遇した。日本への一時帰国を余儀なくされたキャディとコーチのパスポートの再発行、ビザ再発給を急いでいるが、渡米は早くて2週後の最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)の直前だという。松山は「(2人が)間に合う可能性はあるけれど、限りなくゼロだと思って挑まなきゃいけない」と見通しを語った。
自身のパスポート、そしてメダルを盗まれなかったのは不幸中の幸いではある。早藤キャディの代役は、今春、久常涼をバックアップした田渕大賀(たぶち・たいが)キャディが務める。松山は「引き受けてくれて良かった。ことし久常選手とやってきたので、要領も分かると思うし、英語もできるので頼もしい」と緊急オファーの承諾に感謝した。 年間ポイントレース(フェデックスカップ)上位70人による今大会からスタートする全3戦のプレーオフシリーズ。年間王者の座を争う大勝負直前のアクシデントに、冷静に対処しようと必死でいる。
2月「ジェネシス招待」で2年ぶりにツアー優勝を飾り、ランキング8位で前週レギュラーシーズンを終えた。30人による最終戦進出をキャリアで初めて逃した「去年よりはかなり良い状況で(プレーオフに)入れた」のは事実。 「コーチをつける前の自分に戻ったつもりでゴルフをしようと思う。全責任が自分に来るという雰囲気。それはそれで、久々に楽しみだなという感じです。(早藤)将太とコース内で培ってきたものを彼(田渕キャディ)に伝えながらやっていきたい」と自分を静かに奮い立たせた。(テネシー州メンフィス/桂川洋一)