洗濯のプロがニット洗いの「お悩み」を解決 縮まない・伸びない”おうち洗いの正解"とは? 意外とやっている「NG行為」で寿命を縮める例も
クリーニングが向くアイテムを無理に洗濯でなんとかしようとすると、汚れが落ちずに残り、落ちない洗濯を繰り返すかたちで、洗う頻度が上がってしまうというわけです。 状態良く着るために必要なのは頻繁に洗うことではなく、着る頻度や着方を適切にすること、服に合わせた洗い方を選ぶことです。繰り返しになりますが、ニットを状態良く着るために必要なことは、頻繁に洗うことではありません。 着用後にはブラッシングをしてホコリを落とし、表面を整える、少し休ませて湿気を飛ばす。そうやって服が持つ復元力で形が戻ることを促しましょう。
■消臭スプレーは使っていい? 消臭スプレーも必要ありません。揮発しない成分がニットに残り、生地が固くなるのでおすすめしません。干しておけば大抵のニオイもなくなりますし、逆にニオイがなくならないときは、洗いどきです。 また「菌がいそう……」などの理由で、なんとなく洗わなくてはいけないと思っていませんか? 洗うタイミングは、明確に理由があるときに洗えば十分です。 目に見える汚れがある、2~3日干して休ませても嫌なニオイがする、季節が変わり長期間着なくなる――。洗う必要があるときはそんなときです。
洗うことですべてを賄おうとしてはいけません。服を休ませる時間を取ったり、無理な着方をしなかったり、洗い替えをするための適正な着数を持ったりすることも大事です。
中村 祐一 :洗濯家 国家資格クリーニング師