長崎・福江空港、200人機の離着陸が可能に 国交省が区分上げ、従来の2倍に
長崎県五島市の福江空港の離着陸可能な航空機の大きさを決める空港区分が「6」から「7」に引き上げられたことが、国土交通省などへの取材で分かった。200人規模の機体の離着陸が可能になり、観光客の受け入れ拡大や災害時の支援など、空港機能の拡充が期待される。 同省によると区分は、国際民間航空条約(ICAO)に基づく「空港等における消火救難体制の整備基準」により1~10に分類される。各区分で就航する機体の大きさに応じた消火救難体制が定められ、消防車両の水量や放水能力、台数などが規定されている。 従来の区分6は乗客100人程度の全長28~39メートル未満の機体の就航が可能だった。区分7へ引き上げられたことにより、一度に最大200人程度を運べる全長39~49メートル未満の機体を利用できるようになった。 観光振興のてこ入れとして、五島市は修学旅行などのチャーター便の誘致に向け、空港を管理する県に区分の引き上げを要望。県は必要となる消火救難資器材を整備し、大阪航空局が審査。5月16日付で区分7に引き上げられた。 県によると、現時点では区分相当の機体の就航予定はないが、より大きなチャーター機などを誘致する基盤が整った形。災害時の輸送機による緊急支援など、防災機能の強化も期待される。