大相撲 元幕内東龍が涙の断髪式「泣く予定じゃなかった」と照れ笑い 35歳8カ月で幕内初勝ち越しの高齢記録更新
昨年12月に現役を引退した大相撲の元幕内東龍のサンドゥイジャブ・トドビレグ氏(37)の断髪式が28日、東京・両国国技館で行われた。横綱照ノ富士ら関取衆、母国・モンゴルの関係者ら約250人が出席。最後は師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)の止めばさみで大銀杏(おおいちょう)に別れを告げた。 親族にはさみを入れられた際には涙する場面も。「本当は泣く予定じゃなかったけど」と照れ笑いで振り返り「こんなにたくさんの方にはさみを入れていただいて幸せです」と喜んだ。最後の一番の相手には長男・オリギローン君(12)を指名。力いっぱいぶつかってくる息子を受け止めた後、穏やかな表情で押し出され「これで本当に最後なんだな」と感慨に浸った。 右膝のケガに苦しみながら、昨年初場所では新入幕から10年、35歳8カ月での幕内初勝ち越しという昭和以降新入幕で最高齢記録を更新したトドビレグ氏。「よく頑張ったんじゃないですか」とほほ笑むと、今後については「貿易業をやっていけたら。日本とモンゴルの架け橋になれたら一番いい」と希望を明かした。