アメフト・品川CCブルザイズ「X1SUPER昇格への秘密兵器はグレーター品川エリアとの関係構築にあり」
アメフト・品川CCブルザイズ(以下ブルザイズ)の2023年秋季リーグ(X1AREA)は1勝6敗の成績に終わった。課題も多く見つかったが、岸原直人GMは「手応えと希望も感じた」と言葉に力を込めて語り始めてくれた。
~X1SUPER昇格を実現したチームとの実力差
「結果をしっかり受け止め、今後へ活かすことを考えます」 ブルザイズは創部31年目の2023年を「0→1の新1年目」と捉え、シーズン4勝の目標を掲げた。しかし9月2日の開幕戦でオール三菱に「27-42」で敗れると以後も結果が出せず、勝利は11月11日のアズワン戦(「20-17」)のみに終わった。 「X1AREAは国内で最も実力が拮抗しているリーグとアメフト界では言われています。目標の4勝を実現できる可能性はあったと思いますが、一方で実力差を感じた対戦があったのも事実です」 「オール三菱、富士フイルム(10月15日「10-31」で敗戦)は日本を代表する企業がスポンサーのチームです。X1SUPER昇格を標榜しており選手層も厚く、攻守で差を見せつけられた感覚が残りました」 「何が起こるかわからないリーグ」と言われるX1AREAだが、上位チームとの実力差は結果にもストレートに反映してしまった。 「その他の敗戦試合は、スコアでは僅差で、データ的にも拮抗していた面もありました。上位チームに食らいつきながら、実力が拮抗するチームからは、確実に勝ち星を得る必要性を痛感しました」
~レベルアップとストロングポイントの有効活用
「勝てなかった原因は明確で、ランオフェンスが結果を残せなかったことはデータにも表れています」 アメフトは4回の攻撃機会内で10ヤード進めば次の攻撃権を得られ(1stダウン)、最終的にタッチダウンやフィールドゴールでの得点を狙う。ブルザイズのラン平均2.6ヤードは低い数字と言える 「ランとパスを組み合わせることで、相手守備陣は的を絞り難くなる。ブルザイズはランの脅威が無いので、相手守備は、ランはフロントに任せ、バックスがパスをケアするというように、役割分担を容易に徹底できていました」 ランオフェンスの苦戦理由には、最前線で相手をブロックして走路を開けるオフェンスラインの力不足があった。 「補強ミスの部分ですが、オフェンスラインの専任コーチがいなかった。選手個々の技術不足もありますが、チーム全体のシステム、試合中のアジャスト等を見る専任コーチが必要です。今後のリクルーティングにおいて重要視しないといけない部分です」 マイナス面だけでなくプラス面を見つけることもできた。正確性と戦略性を併せ持ったキッキングチームだ。 「新人の福井柊羽は関西学院大時からキッキングゲーム専門でやっていた選手で、勝利したアズワン戦でも、相手陣深くまでパントで追い込み、ディフェンスのパスインターセプトにつなげ、最後は決勝フィールドゴールを決めてくれた。こういう勝負できるポイントを増やしていきたいです」