木梨憲武、ドラマ主演でも光る理由 型にハマらない柔軟性と圧倒的な〝スピード感〟 今のコンビの状況は?
『生ダラ』から始まった活動
木梨は役者だけでなく、あらゆる方面で精力的な活動を続けている。今振り返れば、『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系・1991年~2001年終了)の企画をきっかけにスタートさせているものも多いことに気づかされる。 例えば、絵画などのアート活動。番組では、「太陽の塔」のデザインを手掛けたことでも知られる岡本太郎になりきり、“芸術家・木梨憲太郎”というキャラクターで絵を描いた。“描いた”と言っても、全身絵の具だらけになってキャンバスに飛び込むというもの。ここだけ見れば体当たりで笑わせた当時のバラエティーだ。 しかし、木梨はこれを機に1994年からアートの展覧会を継続。これまで開催した個展、巡回展で実に延べ100万人以上を動員し、人間の手をモチーフとした『REACH OUT』シリーズや色とりどりの花を描いた『感謝』といった人気作品を生んでいる。 とんねるず以外での歌手活動も『生ダラ』からだった。1996年、北島三郎プロデュースのもと演歌歌手・山本譲二とのユニット「憲三郎&ジョージ山本」を結成。シングル曲「浪漫-ROMAN-」がスマッシュヒットし、同年の『NHK紅白歌合戦』に出場を果たすなど注目を浴びた。 同番組では、石橋貴明と工藤静香とのユニット「Little Kiss」も誕生し、シングル曲「A.S.A.P.」をリリースしている。かねてコンビでは「雨の西麻布」「情けねえ」「ガラガラヘビがやってくる」などのヒット曲を持っていたが、それぞれがユニットを組んだのは同じ日本テレビ系列の『ウッチャンウリウリ!ナンチャンナリナリ!!』(および後続番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』)で音楽ユニット「ポケットビスケッツ」にまつわる対決企画が当たったことも関係しているのかもしれない。 その後、とんねるずは野猿(1998年~2001年解散)、矢島美容室(2008年~2012年活動休止)といったユニットのメンバーとして活動。各々が本格的な歌手活動を再開したのは『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系・1997年~2018年終了)が幕を閉じた翌年2019年のことだった。 石橋は元野猿のメンバー2人とのユニット「B Pressure」、YouTubeチャンネル『貴ちゃんねるず』の演出を手掛けるマッコイ斎藤氏とのユニット「Ku-Wa de MOMPE」を結成しシングル曲をリリース。木梨は自主レーベル「木梨レコード」を立ち上げ、音楽フェス「木梨フェス 大音楽会」を開催するなど、積極的な活動で今も業界を盛り上げている。