【自律神経ってなに? 整える方法】つらい冷え性・原因不明のイライラ・しんどい低気圧不調に
自律神経には、交感神経と副交感神経という相反する作用をもつ2つの神経があり、この2つがバランスを崩すことで、さまざまな不調が表れる。さらに近年の気候変動で寒暖差や気圧差が激しくなり、自律神経が乱れやすくなっている。そこで、今回は自律神経をケアする方法について、TC鍼灸マッサージ院 院長 森田遼介先生の『自律神経にいいこと大全100』よりご紹介。 著者:森田 遼介(もりた・りょうすけ) TC鍼灸マッサージ院 院長。国家資格:はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師。鍼灸院などに勤めながら、勤務後や休日に個人で訪問治療を行う。予約1年待ちが続いたタイミングで2023年2月に独立し、4か月で予約満杯となる。現在は埼玉・東京エリアの訪問自費治療を中心に活動。治療の特徴としては、全身の筋肉や内臓の調整をしつつ、不調の改善以降は再発の防止や他の大きな病気にかかるリスクを最小限にする、「未病」に対する治療で、人生100年時代をできるだけQOL(生活の質)を落とさない目的の治療が需要として高い。
自律神経ってなに?
自律神経とは脳や内臓、血管など、体のあらゆる『働く』、『休む』機能をコントロールする神経です。自律神経は交感神経と副交感神経に分けられますが、時と場合によってシーソーのようにバランスを取る必要があります。脳や内臓などを正常に動かすためには、栄養や酸素などを送り届ける血流が大切になりますが、血管は、交感神経にかたよると収縮し、副交感神経優位にかたよると拡張します。収縮と拡張の交互のリズムによって血流を促し、このバランスが取れていれば血流も良い状態ですが、バランスが崩れると収縮が長くなったり、拡がる時間が長くなり過ぎたりして、血行不良となってしまうのです。血行不良は様々な不調を招くので、自律神経の働きの中でも、血管の働きは特に大切なのです。基本的には、日中の活動時間は交感神経が優位に、睡眠時や休憩時には副交感神経が優位になっているのが正常です。しかし、忙しい人やスマホなどの画面を見る時間が長い人、疲労やストレスが蓄積しやすい現代人は、交感神経へとかたよりやすいと言えます。