<独占インタビュー>松田が語るメジャー断念、ソフト残留の真相
――サード一本での評価ではないことが揺れた理由だとも? 「そうです。守備を評価している、サードならセカンド、ショートもできる。パズルのように、どのポジションでも埋めていくのがメジャーの野球だと、言われました。でも冷静に考えると、プロでセカンドは守ったことがありません。ショートならセカンドはできるんです。僕もファーストならできるでしょう。でもセカンドを、ましてメジャーでやるとなると気をつかうしバッティングにも影響が出ます。メジャーで成功した自分と、失敗した自分を常に考えていました。何が何でもメジャーなんだ!という気持ちではありませんでしたから、それも迷った理由のひとつになりました」 ――王会長の電話で決断をされましたが、メジャーの野手市場が動くのはもっと後です。年内決着した理由は? 「長引かせると、12月、1月は、そのことだけに気持ちが行って、体の準備ができないと考えていました。僕はそういう性格なので、2016年は、日本でやろうが、アメリカでやろうが、準備ができずいいスタートを切れないと。今、もし去就が決まっていなければ、今季は勝負ができず打てなかったと思うんです。だから早く決着をつけたかったんです」 ――残留条件を引き上げるための海外FA宣言だったのか?の批判もあります。 「残留するならば、宣言をしなくて良かったんじゃないか?という人もいます。結果的に残留しましたが、僕は、海外FAを行使したことは間違っていなかったと思っています。この2か月間は、これからの僕の野球人生にとって貴重な経験となりました」 ――4年契約です。ソフトバンクに骨埋める決意ですね? 「骨を埋めるとは書かないで下さい」 ――どういうことですか? 「ここから、32、33、34、35歳の4年間は、決して集大成の4年間ではないんです。まだバリバリに働く4年間にしたいんです。もしいま、ソフトバンクに骨を埋めるんだと発言して、複数年契約に甘えてしまえば、中途半端な4年間で終わりますよ」