フェースを開く? カット軌道に打つ? ガードバンカーからの脱出、意識するのは重心位置だけ【柳橋章徳プロコーチに学ぶ90切りのメソッド】
フェースを開いたりカットに振るのは、シンプルなショットに様々な要素を足してスピンをかけたり、球を上げたりしたいから。確かに出すだけが目標なら無用の長物だ。これでかなり肩は軽くなったが、実際にはどう打てばいいのだろう? 「ポイントは、いかにボールの下にヘッドを入れるかです。こう言うと上から打ち込む人が多いのですが、その必要もありません。なぜなら、普通のスウィングでできる円弧の位置を下げればいいだけだからです。まず構えですが、スタンス幅を広げるのが一番簡単。重心が下がれば円弧の位置も下がりますから。
打ち方はハンドファーストでなければOK。イメージとしては大文字の“Y字型”でインパクトすること。小文字の“y”はハンドファーストなので絶対ダメです。
意識するとしたら、手を支点にしてクラブを振り子のように振ること。もちろん胸郭を動かすなど体の回転があっての話です。 ちなみに、バンカーショットは平地で打った場合の3分の1ほどしか飛ばないので、“ノーマルスイング×3”のスウィングで臨むのが目安です。距離が長く、スウィングで補いきれなければクラブを52度やAWに替えましょう。
「練習法としておすすめなのはティーアップドリル。文字通りティーアップしたボールを打つメニューで、ボールの下を抜く感じがつかめます。だるま落としになってボールが飛ばないのはダメ。ティーを打ちながらもボールを飛ばせるようになれば実戦仕様です」 そもそもSWはバンカーから出すためのクラブ。シンプルに使えば最低限のことはクリアできるということ。厄介な状況を自ら厄介にしないことがバンカーにおける90切りのポイントと言えそうだ。 TEXT/Kazuya Kishi PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/GOLFOLIC 中延店
みんなのゴルフダイジェスト