子どもが勉強好きになる! 学習を習慣化させるために重要な「親の行動」とは?
4か月目の壁
私たちの分析によれば、子どもの学習習慣はそのまま同じペース、2、3日に1回を4か月続けるとほぼ定着します。4か月は長いと思われるかもしれませんが、それが事実です。親御さんはそれまでお子さんを見守り続けてください。 そして、さらにデータを見ていくと、ちょうどこのあたりで学習進度に一つの分岐点があることがわかります。そのまま順調に伸びていく子どもと、ガクッと落ちて、結局、学習をやめてしまう子どもです。 どんなものでも、3、4か月学習を続けると、一つの壁にぶち当たることになります。最初は実力相応かその少し下のレベルからスタートするので、当然ある程度の問題はスムーズに解けます。しかし、進んでいくと、ややこしい位の問題が出るとか、複雑な立体図形の問題が出るとか、必ず苦戦するときが来ます。
きちんと見守っている親ならば、このタイミングで適切にフォローしたり励ましたりできますから、子どもはこの壁を乗り越えることができます。そして、壁を乗り越えれば、「自分は苦手を克服できる」、「習慣的に学習すると新しいところに行ける」という確信を子ども自身がもつことができます。 しかし、失敗してしまう親御さんは、ここで学習教材をコロコロと変えてしまうわけです。RISUであれ、市販のドリルであれ、通信教材であれ、塾や家庭教師であれ、同じことです。4か月の壁に子どもというよりも親が耐えきれず、子どもが習慣づく前に親が見切りをつけて、新しいものを始めさせる。 子どもにしてみれば全部リセットされて、「また足し算からやり直しか」とがっかりしますし、そんなことの繰り返しを強いられていては、勉強する意欲自体がなくなってしまいます。 最近の研究によれば、親の行動に一貫性があるかどうかで、子どもの脳の発達が変わるといいます。親がコロコロとやらせることを変える、教材をコロコロ変える、塾をコロコロ変える、それで子どもにいいことは何一つありません。 「わからなくて諦めた」という失敗体験を子どもに与えるか、それとも「最初はわからなかったものを、頑張って克服した」という成功体験を与えるのか、親にとっても子にとっても、これは分岐点となります。