外国人材育成は日本人と変わらないというリアル
新日本ビルサービスの関根一成社長は、「DX化と外国人材が将来に向けての重要なポイントになる」と指摘します。 「仕事を受けて持続可能な現場運営を実現するためには、人材確保が重要でとくに外国人(グローバル人材)比率を上げることが不可欠です。 それには日本人と同等の待遇を提供するのはもちろん、外国人に選ばれ、定着する会社であることが大切です。そのカギとなるのは外国人管理者の育成であり、グローバル人材の夢に応えられる会社であることです」と断言します。
■外国人が成長を実感できる環境づくり すなわち、できるだけ母国語でもコミュニケーションを取れるようにし、グローバル人材が働きやすく、成長を実感できる環境を整えることが重要だと判断しています。 そういった取り組みを続けてきたため、当社では外国人材も育ってきています。 2018年にミャンマーから技能実習生として来日したサベイウーさんは、3年間の技能実習を終え、2021年に特定技能に切り替え、2024年には技術・人文知識・国際業務の就労ビザに切り替えました。現在、60名が働く現場の副所長として、日本人従業員への指導や仕事の割り当てを行いながら総合的な業務管理を担当し、着実にキャリアをアップさせています。
彼女は2017年にミャンマーで日本語学習を「あいうえお」からスタートし、日常的場面で使用される日本語をある程度理解する能力があるという日本語能力試験N3レベルの日本語力で2018年に来日しました。 来日後も働きながら日本語学習を継続し、2023年には日本人でも合格が容易ではないとされる日本語能力試験N1を取得しました。来日当初から同僚からの評価も非常に高く、人一倍責任感を持って仕事に取り組んでいたそうです。
また顧客からも頼りにされており、コロナ禍で現場の業務依頼が減少する中、「彼女らの日頃の努力と笑顔に救われた」とのクライアント側の評価が高く、コロナ中も彼女の現場では、仕事の依頼が継続されていました。 サベイウーさんは、就労ビザを手配してくれた行政書士に個人的に日本語で手書きのお礼状を送りました。その内容は便箋に日本語でびっしりと3枚にわたり、就労ビザの手配をしてくれたお礼だけでなく、これからの自分の人生に向けての覚悟が綴られていたそうです。