エヌビディア、大手テクノロジー好決算シーズンの最終関門-22日発表
ラデンバーグ・アセット・マネジメントの最高経営責任者(CEO)で親会社のオサイック・ホールディングスの主任市場ストラテジストのフィル・ブランカート氏は、「この決算シーズンで、市場は望んでいたものの多くを手に入れた。エヌビディアはケーキの上のアイシングのようなものだ」と語った。
エヌビディアの業績は4四半期連続でウォール街の予想を上回り、投資家はその再現を期待するようになっている。しかし、株価がどう反応するかは定かではない。過去3回の決算発表後に株価はそれぞれ0.1%上昇、2.5%下落、16%上昇となった。
投資家がAIブームに懐疑的な見方を強めたため、エヌビディア株は4月19日に10%急落し、2020年3月以来の最悪を記録した。しかし、その後発表されたアルファベット、アマゾン、マイクロソフト、フェイスブックの親会社であるメタ・プラットフォームズの決算で、企業がコンピューティングインフラにどれだけの支出を計画しているかが示された結果、エヌビディア株は21日の終値で過去最高値を更新した。
シルバント・キャピタル・マネジメントのマイク・サンソテラ最高投資責任者(CIO)は「需要は依然として供給を上回っている。短期的には良い面と悪い面に過剰反応する可能性が常にあるが、事業のファンダメンタルズは変わっていない」と話した。
薄れゆく熱狂
それでも、高揚感が薄れ始めている兆候はある。シティグループの株式トレーディング戦略責任者、スチュアート・カイザー氏によると、オプション市場では、エヌビディアのプットに対するコールのプレミアムは過去2カ月で消滅している。「決算前にロングポジションを取ることにためらいがあるのだろう」と同氏は言う。
その意味では、エヌビディアの業績が予想を上回るかどうかよりも、株価が上昇するためにはどの程度の上振れが必要かという議論になる。カタリスト・ファンズのシニアポートフォリオマネージャー、デービッド・ミラー氏は、一斉売りを回避するためには、利益と売上高が少なくとも15%予想を上回る必要があるとの見方を示した。