過疎地の交通救世主になれるか…広がる日本版ライドシェア導入「そもそも運転手が集まるか懸念はあるが…」 2社に参入許可
タクシー事業者の管理下で一般ドライバーが有料で客を送迎する「日本版ライドシェア」について、九州運輸局が伊佐市の下小薗タクシーと鹿屋市の旭交通に参入を許可したことが2日、分かった。伊佐市では初めて、鹿屋の営業区域(鹿屋市、東串良町)では2社目。ともに9月30日付。 【関連】タクシー運転手5年で3割減…細る市民の足確保へ「ライドシェア」導入を県内初申請 伊佐市と鹿屋のタクシー会社
下小薗タクシーがライドシェアを運行できる時間帯は、月~土曜が午前6時~午前0時台(運用車両2台)。日曜は午前8~11時台、午後8~11時台(ともに1台)。市が同社からタクシー不足の相談を受け、導入を求め申請していた。市地域振興課の川添喜一郎係長は「公共交通維持の一助になってほしい」と願う。 同社によると、11月末にも運用を始める。配車や決済方法は未定。運転手は今後募集する。下小薗充社長(67)は「地方はそもそも人がいなくて、運転手が集まるのかという懸念はあるが、地域の足を守る取り組みにしたい」と話した。 旭交通の運行時間帯は金、土曜の午後4時~翌午前5時台(運用車両1台)。電話で配車を受け付け、ルートと運賃を事前に確定した現金払いを想定する。運用開始時期は未定。 県内のライドシェアを巡っては、鹿屋市のまいにち交通が11月からの運用を見込むほか、鶴丸交通が鹿児島市で、市丸タクシーが種子島での参入意向を同局へ申し出ている。
南日本新聞 | 鹿児島