モルドバ大統領、EU加盟目標強調 親ロ派対立候補は「悪の手先」
Alexander Tanas [キシナウ 28日 ロイター] - 旧ソ連モルドバのサンドゥ大統領は28日、欧州連合(EU)加盟が国民にとって前進する唯一の道だと述べ、大統領選の決選投票で対決する親ロシア派の候補を「悪の勢力の手先」と批判した。 2期目を目指すサンドゥ氏は20日に行われた大統領選第1回投票で得票率約42%とトップに立ったが過半数に届かず、26%を獲得した元検事総長のストヤノグロ氏と11月3日に決選投票が行われることになった。 20日にはEU加盟の是非を問う国民投票も実施され、賛成がかろうじて半数を超えたが、サンドゥ氏は外部からの「前例のない」干渉があったと非難していた。 サンドゥ氏は28日のテレビ討論会で、「モルドバにとって、EUとの統合以外に選択肢はない」と強調。 「ストヤノグロは悪の勢力の手先にすぎない。彼でなければ、他の誰かだ。泥棒や強盗に国を引き渡してはならない。民主主義を守る必要がある」と訴えた。 27日の討論会ではストヤノグロ氏をロシア政府の利益に奉仕する「トロイの木馬」「モスクワの手先」などと批判していた。 ストヤノグロ氏は27日、サンドゥ氏が大統領の重責に対処できず、国のために何もしていないと反論していたが、28日の討論会には出席しなかった。