ナオミ・キャンベル、チャリティ目的で集めた寄付金を不正使用 高級ホテルやエステに費やす
元祖スーパーモデルで、最近では慈善活動に熱心に取り組んでいたはずのナオミ・キャンベル。チャリティ財団を通して集めた寄付金を使い込んでいたことが明らかになった。新聞「デイリーメール」などが報じている。 【写真】生きる伝説、ナオミ・キャンベルの美貌ヒストリー
問題となっているのはナオミが主宰していたチャリティ財団「ファッション・フォー・リリーフ」(以下、財団)。人気モデルやデザイナーたちの協力を仰いでチャリティファッションショーを開催するなど、世界各地でイベントを行っては寄付金を集めてきた。しかし監視団体であるイングランド・ウェールズ慈善委員会の調査により、過去10年間に集めた寄付金の多くを評議員たちが不正利用していたことがわかった。ナオミは寄付金を使って豪華なホテルに滞在。他にもエステや自分のボディガードの費用、タバコの購入などに使っていたという。
財団は例えばカンヌ国際映画祭の会期に合わせてファッションショーやガラを開催、台風やエボラ出血熱などの災害の被害者たちを救済するとして寄付金を集めていた。ガラには一般人でもチケットを買えば参加可能だが、チケットは5,000ポンド(約97万円)から10名用のテーブルで80,000ポンド(1,500万円)と高額だった。財団はこのガラ1回に160万ポンド(約3.1億円)以上を使っているが、慈善活動に取り組んでいるチャリティ組織に寄付した額は15か月でわずか5,000ポンド。2016年4月から2022年7月までの間で慈善活動に使われたのは寄付金全体の8.5%のみだった。
調査したイングランド・ウェールズ慈善委員会は財団が「運営が粗末」で「財務管理が不適切」だと判断。ナオミから評議員の資格を剥奪すると共に、今後5年間チャリティ組織の評議員に就任することを禁じた。他にもナオミと一緒に財団で評議員を務めていたビアンカ・ヘルミッヒがこの財団から数十万ドルを不正に受け取っていたこともわかっている。ヘルミッヒも今後9年間、チャリティ組織の評議員になることを禁じられている。またもう1人の評議員も同じような処分を受けた。
報道によると財団の運営に問題があるのではないかという通報が最初にあったのは2021年。その年の11月からイングランド・ウェールズ慈善委員会が調査を開始。昨年12月に慈善委員会は財団を解散させる意向を表明、3月に財団は解散した。その後も慈善委員会は調査を継続、今回報じられた全貌が明らかになった。 ナオミはこの財団を2005年に設立。故ネルソン・マンデラ南アフリカ元大統領から「自分の声を良い目的のために使いなさい」と言われたことに刺激を受け、立ち上げたと話していた。このような結果に終わってしまったことについて、ナオミはまだコメントを発表していない。