「軽車両用信号」の判断に迷います。軽車両専用なら車は従わなくてよいですよね?
ごくまれに「軽車両用」と追加表示のある信号機を見かける場合があります。設置されている場所によっては、従うべきか判断に迷うという方もいるでしょう。この信号に、一般車両は従わなくてもいいのか不安になる方もいるかもしれません。 本記事では、一般車両のドライバーが従うべきか迷ってしまうかもしれない「軽車両用信号」について解説するとともに、対象となっている軽車両、また、違反した際の罰金についても解説します。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
「軽車両用信号」に従わなければいけない軽車両とは
自動車の運転中に「軽車両用信号」という標識を目にした際「この信号に従うべきなのか?」と迷ってしまう理由は、軽車両という言葉が何を示しているのか理解できていないからでしょう。 軽車両とは、エンジンやモーターなど原動機を持たない車両のことです。軽車両は、道路交通法第2条11項に規定されており、自転車やリヤカー、荷車などのエンジンを持たない乗り物、馬車や牛車、馬や牛も軽車両に該当します。これらは法律上、一般車両や歩行者とは区別されています。 軽車両と乗用車の扱いが法律上異なるため、一般車両のドライバーは、軽車両用信号には従う必要はないといえるでしょう。
軽車両専用信号の必要性
信号機は、交通量の多い交差点などで交通事故を防止し、車両の流れをスムーズにして交通が円滑に行われるための役割がある、交通制御のための設備です。信号機の役割から、軽車両専用信号は、車両や歩行者とは異なる動きをする、自転車やリヤカーなどの軽車両の安全を確保するために設置されているといえるでしょう。 軽車両は、車道を走ることが多い一方、速度が遅く、エンジンを持つ車両とは動きが異なります。そのため、交差点や信号で一般車両と同じタイミングで動くと危険をともなう場合があります。また、歩行者信号と一緒に動けば、安全だと感じるかもしれませんが、軽車両は歩行者よりは速度が速く、歩行者とぶつかるリスクもあるでしょう。 そのため、車両と歩行者のどちらのタイミングに合わせてもスムーズにいかない場所の場合、軽車両専用のタイミングで信号を切り替えることで、歩行者にも車両にも配慮しながら軽車両がスムーズに通行できる仕組みを作っていると考えられます。