ワールドシリーズ優勝トロフィーはティファニー製。製作に半年
米メジャーリーグ(MLB)のワールドシリーズ(WS)第5戦が10月30日(日本時間31日)、ニューヨークで行われ、大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するナショナルリーグ王者のドジャースが、アメリカンリーグ王者のヤンキースに7対6で勝利した。 【全画像を見る】WS優勝トロフィーなどティファニーが製作した全トロフィーの詳細(全9枚) 通算成績を4勝1敗とし、4年ぶり8度目のWS制覇を果たした。 WS優勝トロフィーは宝飾ブランドの米ティファニー社が制作を手がけており、同社の公式Webサイトの情報によると、約半年、140時間かけて製作されるという。 優勝トロフィーの名称は「コミッショナーズ・トロフィー」。2000年以来、同社が製作を手がけてきたという。 重さ20ポンド(約9キログラム)、高さ24インチ(約61センチメートル)のトロフィーには、MLB全球団を示す30の旗をデザイン。24Kゴールドのバーメイルのステッチを施したスターリングシルバーのボールの上に飾られている。 XのMLB公式アカウント(@MLB)とドジャースの球団公式アカウント(@Dodgers)は、試合後にデーブ・ロバーツ監督や大谷選手らがトロフィーを掲げる様子を投稿している。
ヤンキースの球団ロゴ、WBC優勝トロフィーもデザイン
ティファニー社はドジャースと激戦を繰り広げたヤンキースのロゴデザインを手がけたことでも知られる。 1877年、同社のチーフデザイナーだったエドワード・C・ムーア氏が「N」と「Y」を組み合わせた球団ロゴをデザイン。そのまま正式に採用され、今日まで至る。 ヤンキースのロゴ製作をきっかけに同社はMLB関連の事業に参入し、現在はWS優勝トロフィーの他、ナショナルリーグ・チャンピオンシップシリーズ、アメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズ、オールスターゲームのホームランダービーのトロフィーも製作している。 大谷選手や山本投手が参加し、侍ジャパンこと野球日本代表の優勝が記憶に新しい、国別対抗の世界大会「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)でも、主催がMLBだった関係から、優勝トロフィーの製作を手がけた。 WBCの優勝トロフィーの製作期間は約5カ月だという。今季、プロ野球のセントラル・リーグ優勝トロフィーの製作を担当したのも同社だった。
NBA、NFL、テニス全米OPなども担当
同社はその他、米プロバスケットボールNBA、米プロフットボールNFL、全米テニスオープン、サッカーの米プロリーグMLSなど野球以外の競技でも優勝トロフィー製作を担当。その数は11競技に上り、事業を拡大させている。 このうちサッカーでは、Jリーグが「YBCルヴァンカップ」のトロフィーにティファニー製を採用している。 各種トロフィーは、米国ロードアイランド州にある同社の工房で、職人が手作業で製作。年間100種類以上のトロフィーを手がけているとのことだ。 同社は自社の公式Webサイトで各トロフィーのデザインを公開している。
樋口隆充