『チ。』『はたらく細胞』『Dr.STONE』など “勉強の秋”にうってつけのアニメ5選
観るだけでストレス発散になるバトルものに、甘酸っぱい気持ちを楽しめるラブコメディなど、一口にアニメといっても色々なジャンルがある。そのなかで今回注目したいのが、知的好奇心を満たしてくれるアニメだ。“勉強の秋”にぴったりな作品を5つピックアップしてみたので、秋の夜長に楽しんでみてはいかがだろうか。 【写真】2025年1月よりファイナルシーズンが放送される『Dr.STONE』 ●知への飽くなき探求を描いた『チ。 ―地球の運動について―』 10月から放送が始まった『チ。 ―地球の運動について―』は、まさに勉強の秋にふさわしいアニメだと言える。舞台は15世紀のヨーロッパ。神への信仰が最重要とされていた時代に、天文への情熱を燃やす人々の姿が描かれていく。 物語の大きな軸となるのは、地球が自転しながら太陽の周りを運動しているとする「地動説」。作中の世界では「地動説」が異端思想として厳しく禁じられており、研究しようとする者は死すら生ぬるいほどの拷問を受けることになる。そしてその先に待っているのは、残酷極まりない火あぶりだ。 そんな世界で、“神童”と呼ばれる少年・ラファウは、異端思想によって投獄されていたフベルトという学者に出会う。そして世界が一変して見えるような地動説の美しさを知り、生き方を大きく変えることになる……。 知識を得ることの喜びを壮大なスケールで描き出した同作は、きっと勉強の原動力になるはずだ。 ●東大生も認めた細胞擬人化アニメ『はたらく細胞』 アニメとして面白いだけではなく、観ているだけでタメになると評判なのが2018年より放送されている『はたらく細胞』。擬人化された細胞たちの働きを描いた作品で、原作のシリーズ累計発行部数は1,000万部を突破している(※1)。 同作の魅力といえば、なんといっても個性豊かな細胞たちの描き方だろう。たとえば、メインで登場する「赤血球」は配達員のような姿なのだが、これは血液循環によって身体中に酸素を運んだり、肺に二酸化炭素を送ったりする赤血球の役割を視覚的に分かりやすく表現したものだ。 ほかにもウイルスや細菌を駆除する白血球が好戦的なイケメン風に描かれていたり、かさぶたの元となる血小板が園児のような姿で協力しながら傷口を塞いだりと、それぞれの役割が親しみやすいキャラクターへと変換されている。 その親しみやすさから、一部の学校で教材として使われるなど、実際の教育現場にも活用されている模様。また2021年に放送された『林修の今でしょ!講座』(テレビ朝日系)にて、現役東大生500人を対象とした「勉強になるアニメランキング」の1位に輝いたこともある(※2)。大人から子どもまで、楽しみながら人体の仕組みを学べるはずだ。 ●不思議で奥が深い“菌”の世界を描いた『もやしもん』 目には見えないものの、身の回りの至るところに存在している“菌”。その役割はさまざまで、人間の健康を害するばい菌がある一方、醸造やパン作りなどの食文化には菌の働きが欠かせない。そんな奥が深い菌の世界を題材としているのが、『もやしもん』だ。 主人公・沢木惣右衛門直保は菌を肉眼で捉えた上で、指でつかんだり会話したりできる不思議な能力の持ち主。作中では彼の目を通して、いろいろな種類の菌が描き出されるのだが、いずれも妖精のようなチャーミングな見た目をしている。沢木を始めとした登場人物たちは、そんな「菌ども」が巻き起こす騒動に巻き込まれていく。 普段は知る機会のない菌たちの生態を分かりやすく物語化しているため、知的好奇心をビシビシと刺激されるはず。たとえば第1期第3話の「菌でかもすぞ!」というエピソードでは、日本酒の作り方が詳しく紹介されている。 生物学はもちろんのこと、食育を学ぶ機会にもなる『もやしもん』。“食欲の秋”でもあるこの季節にぴったりのアニメかもしれない。