『チ。』『はたらく細胞』『Dr.STONE』など “勉強の秋”にうってつけのアニメ5選
“知”を武器にして世界を冒険する『狼と香辛料』&『Dr.STONE』
●経済の仕組みを学べる『狼と香辛料』 物価高や賃金格差など、さまざまな問題が噴出している昨今の日本。そこで経済の仕組みについて、あらためて知りたいという人も多いのではないだろうか。専門的な分野なので、なかなか手を出しにくい印象があるものの、入口としてオススメなのが『狼と香辛料』だ。 同作は、行商人のクラフト・ロレンスと少女の姿をした賢狼・ホロの旅を描いた作品。舞台は中世ヨーロッパを思わせる世界で、ロレンスは行商人として毛皮や麦などを売ったり、貨幣の取引を行ったりしながら各地を巡っていく。そして2人の旅路には、経済絡みのトラブルが次々と巻き起こる……。 貨幣の価格変動や商取引の駆け引きなどを、誰もが分かるように描いているため、経済の仕組みについて知りたい人にはうってつけの作品だと思われる。 なお、同作は元々ライトノベルが原作で、2008年に一度アニメ化されたが、2024年4月から9月にかけて一から物語を辿るリメイク版『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』が放送されたばかり。第2期の制作も決定しているので、見始めるにはちょうどいいタイミングだ。 ●科学知識であらゆる困難を乗り越えていく『Dr.STONE』 知的好奇心を満たしたい人にうってつけなアニメといえば、『Dr.STONE』だろう。原作は2017年から2022年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されたマンガで、累計発行部数は1,500万部を突破している(※3)。 物語の舞台となるのは、謎の現象で全人類が石化して数千年がたった地球。文明はすべて滅んでおり、いわば石器時代に近い状態だ。そこで石化から蘇った2人の少年・石神千空と大木大樹が、人類の文明をゼロから復活させようと奮闘していく。 彼らが持っているのは、科学についての知識のみ。千空はその頭脳をフル回転させ、電気やガスもない状態から生存に必要なアイテムを次々と作り出していく。火薬にコーラ、携帯電話にダイナマイトまで……。人類が近代文明に至るまでの200万年を一気に駆け上がっていくのだ。 驚くべきはクラフトの過程が、科学的根拠に基づいてリアリティたっぷりに描写されていること。その発明の数々を眺めているだけでも、無性にワクワクさせられる。 今回紹介した5つの作品は、それぞれジャンルこそ異なるものの、人間にとって知識が大切なものであることをしっかり描いている。ちょっとしたトリビアとして役に立つ情報も満載なので、知的好奇心を持て余している人はぜひ視聴してみてはいかがだろうか。 参照 ※1. https://cocreco.kodansha.co.jp/special/hataraku_saibou_anehime ※2. https://x.com/imadesyo_ex/status/1389561635950366730 ※3. https://x.com/DrSTONE_off/status/1601959737272467456
キットゥン希美