カンヌに登場したベラ・ハディッド、「過激すぎる」セクシードレスでドナルド・トランプの映画を鑑賞!?
カンヌ国際映画祭、大階段7日目。ドナルド・トランプの若き日を描いたアリ・アッバシ監督作品『The Apprentice(アプレンティス)』がレッドカーペットに登場した。 【写真】ほぼ裸!?なドレスで現れたベラ・ハディッドほか、7日目の大階段 アプレンティスとは見習いのこと。若い頃のドナルド・トランプはどんな人物だったのだろう。興味津々の人が多かったのか、5月20日のレッドカーペットには多くのセレブが姿を現した。イラン出身のアリ・アッバシ監督が第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門参加作品の『アプレンティス』で描いたのは、メラニア・トランプの夫の若き日々だ。後に第45代アメリカ合衆国大統領(2017年~2021年)となった億万長者を演じたのはセバスチャン・スタン。マーベル映画のキャプテン・アメリカ役でおなじみの俳優は、共演者とともにレッドカーペットに登場した。トランプの最初の妻を演じたブルガリア人女優マリア・バカローヴァ((『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』、2020年)、そして父親のフレッド・トランプ役のマーティン・ドノヴァン(『インソムニア』、2002年)だ。不在だったのはジェレミー・ストロング。数々の賞を受賞している人気ドラマシリーズ「メディア王~華麗なる一族~』のメインキャストのひとりは、この作品でドナルド・トランプの友人、保守派弁護士のロイ・コーンを演じた。
米大統領選
アリ・アッバシ監督はペドロ・パスカルが主演する終末世界ドラマ『THE LAST OF US』にも脚本・監督として参加するなど活躍中だ。今回の作品で監督が試みたのは単純な政治映画に陥ることなく、ひとつの時代を描くことだった。当然、ただの伝記映画でもなく、1980年代のアメリカでニューヨークの若い不動産デベロッパーのドナルド・トランプがいかに権力を掌握していくかに焦点を置き、この人物の成り立ちを理解しようとした。スクリーンの中でも人生でもアンチヒーローの人物は意外と複雑で、それほど悪人ではないのかもしれないとさえ思えてくる。正確な劇場公開日はまだ伝えられていないが、今年の11月のアメリカ大統領選でジョー・バイデン現大統領が、共和党候補のドナルド・トランプと対立することを考えると、重要な政治的局面でこの映画が登場したと言えよう。 この映画を観に多くのセレブがレッドカーペットへ。アカデミー賞女優のケイト・ブランシェット、ほぼ全裸な透け透けのドレスで登場したモデルのベラ・ハディッド、ドラマシリーズ『デスパレートな妻たち』のエヴァ・ロンゴリアらだ。フランス人歌手で俳優のビラル・ハッサニはイギリス人デザイナー、エデン・タンによる非常に独創的な格好で現れた。服にはまるで布ロールのように見える大きなトレーンがついており、ロールを抱えるアシスタントが付き添っていた。この他、コケティッシュなシルバースパンコールのドレスを纏ったモデルのアドリアナ・カランブーもいた。ジャンヌ・エリー監督がパレ・デ・フェスティバルの大階段にいたのは別な映画、ある視点部門に出品されたジュリアン・コロンナ監督の作品『The Kingdom(キングダム)』を紹介するためだ。2023年に長編映画『All Your Faces (オール・ユア・フェイシズ)』がフランスで封切られ、好意的な評価を得たジャンヌ・エリー監督はジュリアン・コロンナ監督作品の共同脚本家であり、出演もしている。とどのつまり、この日はクロワゼットに小雨が降っていたにもかかわらず、実に多くのセレブがレッドカーペットに登場した。幸いなことに、ドアーズやブルース・スプリングスティーン、ローリング・ストーンズの曲をフューチャーしたイケイケな「オン・ザ・ロード・アゲイン」風BGMが湿っぽさを吹き飛ばしてくれた。
text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)