「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「憧れのクルマに乗りたい」というニーズには、個人間カーシェアでなくても応えられるはず
もちろんエニカにも、保険が付帯されていたり、トラブルに対応できる仕組みはあったようですが、オーナーのクルマに対する愛着に対して、完全には寄り添えていなかったのでしょう。 ただし、国内最大規模を誇るタイムズカーをはじめ、カーシェア自体は、今まさに急速に普及しており、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団による2024年3月の調査結果では、国内のカーシェアリングのデポジット数(ステーションの数)は、前年比で17.6%増(2万6797箇所)、貸渡車両数は同19.6%増(6万7199車両)、会員数も同50.0%増(469万5761人)にもなったそう。 個人間カーシェアについても、キャンピングカーのシェアリングサービスCarstay(カーステイ)はサービス提供を続けており、2024年10月には、大人1人以上が宿泊できるテントの貸出しが可能なことを条件に、キャンピングカー以外のクルマも登録ができるようサービスを拡大しています。単純に憧れのクルマに乗るというニーズではなく、キャンプに行くためのクルマを借りるという、目的が明確になっていることで、利用会員のマナー意識が高く、トラブルが少ないのかもしれません。 借りる側の「憧れのクルマに乗りたい」というニーズには、個人間カーシェアでなくても応えられるはず。今後はそうした方向でカーシェアが進んでいくのではないでしょうか。