大鵬の孫・王鵬、9勝目挙げ九州場所の新三役有力に かつて付け人務めた貴景勝に恩返し誓う
<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館 「昭和の大横綱」大鵬の孫の王鵬(24=大嶽)が、自己最高位の西前頭2枚目で9勝目を挙げ、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の新三役を有力とした。東前頭4枚目の正代戦は成績、番付から、勝った方が次の小結という意味合いが強い一番。これを終始攻めて左四つから寄り倒した。東前頭7枚目で12勝した若隆景らとの兼ね合いだが、両大関を破るなど内容も充実。祖父の大鵬、父の元関脇貴闘力に続き、3代にわたる三役なら、大関琴桜と同じ道をたどる。 今場所は「持っているものを出せば上位で戦える」と、手応えを感じた。新三役については「上が詰まれば上がれないこともある。しっかり勝っていくしかない」と、過度な期待はせず冷静だ。今場所2日目に3度目の対戦で初めて勝った関脇貴景勝が、その取組後に引退。かつて付け人を務めた大関に「最後が王鵬でよかった」と言われた。「心を受け継いで相撲を取っていきたい。最後に相撲を取れてよかった」と、恩返しを誓っていた。