【毎日書評】一喜一憂しない生き方を手に入れる「愚直さ」と「謙虚さ」のための行動指針
2. 毎晩、3つのことに感謝する
心理学者のセリグマンが開発した「3つのよいこと」という幸福増進プログラムがあります。一定期間、毎日3つのよいことを日記に書くのです。セリグマンによれば、15日間にわたって3つのよいことを日記に書いた人の94%で、幸福レベルが有意に向上したそうです。このプログラムだけで深刻なうつ病が改善した人もいました。(187ページより) いま持っているものに感謝すれば、謙虚になることができ、幸福レベルも上がるということなのでしょう。(186ページより)
3. 感謝の気持ちを表現する
たとえば職場の上司や同僚の助力、親の愛情、恩師の教えなどがなくては、いま、そして未来の自分は存在しません。だからこそ、その感謝の気持ちを胸のなかにしまっておくのではなく、積極的に表現すべき。 感謝を表現するのは、自分の成功は自分だけのものではないことを認めることです。感謝を表現すれば、成功に酔って慢心することも防ぐことができます。(188~189ページより) そればかりか感謝の表現は、人間的なつながりをも強化してくれるはずです。(188ページより)
4. 比較はやめる
競争はうまく使えば、健康的でよい刺激になります。しかし、常に人に勝つために争っていれば、決して謙虚な人にはなれず、自分だけの道を愚直に歩むこともできません。人と比較することは、常に勝者と敗者を分け、あなたを競走の無限ループのなかに閉じ込めるでしょう。(189~190ページより) 他人と自分とを比較して優越感を抱くのは、そもそも劣等感があるから。しかし学歴や家柄、ルックスなどがよく、こちらの劣等感を刺激するような相手にも、必ず悩みがあるもの。したがって、比較しても意味がなく、きりがないことでもあるのです。(189ページより)
5. ときには森林浴に行く
ハーバード大学を卒業し、静かな森のなかで丸太小屋を建てて暮らしていたヘンリー・デイビッド・ソローは、著書『ウォールデン 森の生活』でこう語っています。 「私が森に入ったのは、意識的に人生を生きるためだった。つまり、人生の本質を探るためであり、人生から自分が何を学べるかを知りたかったからだ。そして死を迎えるときに、自分が本当の人生を生きたのだと実感したかったからだ」(191ページより) ソローのこのことばを受けて、著者は悠久の自然のなかで、のんびりと過ごすことを勧めています。そうすれば、自分がどれほど小さな存在なのかがわかるから。そして、自然の脅威を目の当たりにすれば、愚直さと謙虚さを学べるから(190ページより) 人生という舞台で、どんな役を担うのか。それは、いまの自分自身にかかっていると著者は記しています。そのことばに多少なりとも共感できるのであれば、本書を参考にしながら自分の役について考えてみるべきかもしれません。 >>Kindle Unlimitedの3カ月無料キャンペーン【10/20まで】 Source: ダイヤモンド社
印南敦史