【叡王戦】藤井聡太7冠、新将棋会館で初対局 8冠返り咲き狙う本戦トーナメント、今年も初手はお茶
藤井聡太7冠(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)が返り咲きを目指す、将棋の第10期叡王戦本戦トーナメント1回戦がスタート。藤井7冠と増田康宏八段(27)の一戦が8日午前10時から東京・JR千駄ケ谷駅前に移転した新将棋会館で始まった。先手後手を決める振り駒の結果、歩が3枚出て、藤井が先手、増田が後手と決まった。対局開始直後、藤井はいつもの「初手お茶」の後に飛車先の歩を突いた。増田もこれに応じると、角換わり腰掛け銀へと進んだ。 【写真】増田康宏八段と戦う藤井聡太7冠 藤井は午前9時40分ごろに特別対局室に足を踏み入れた。最初は周囲を見回すなどしていたが、やがて心を落ち着けた。今年初めての対局。22~24年は王将戦7番勝負第1局が年明け初戦で、タイトル戦からスタートしていた。しかも、千駄ケ谷での対局は、一昨年6月の王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝の羽生善治九段戦以来となる。当時は旧会館だった。 昨年6月、第9期叡王戦5番勝負で伊藤匠現叡王との同学年対決に2勝3敗で敗れ、初めてタイトルを失った。同時に8冠から7冠へと後退した。今年の初戦がその復帰戦となる。 増田との過去の対戦成績は5勝1敗。約1年前の朝日杯以来の対戦となる。来月からはタイトル初登場となる増田の挑戦を受ける、棋王戦5番勝負も控えており、手の内を探り合うことになりそうだ。 持ち時間は各3時間。昼食休憩を挟んで、8日夕方には決着の見込み。