〈子どもの依存症〉親も深刻な依存に陥る!子どもを「スマホ依存」から守るには?
【スマホ依存】子どもへの悪影響は多岐にわたる
手持ちのアイテムでゲームもできてテレビのように動画視聴できるということは便利であり楽しいことです。これは子どもだけでなく大人も同じ感覚でしょう。 けれど、スマートフォンは自分から断ち切るというのが非常に難しい、魔力に満ちたアイテムという一面もあります。 スマートフォンの所有者の低年齢化がすすむにつれ、アプリゲームの課金やメッセージアプリでのいじめ問題、勝手に写真や動画を撮影されて無断で投稿されるというプライバシー侵害と適切に使いこなせない子どもの問題行動がクローズアップされるようになりました。 急速に浸透したことや、親自身も安心安全に使うにはどうすれば良いのか手探り状態ということもあり、対策が後手後手になりがちです。 スマートフォンを長時間使用してしまう、つまり手放せなく依存状態になると以下のことが起きます。 ●子どもに見られるスマホ依存の症状 ・睡眠時間の減少 ・学習時間の減少 ・朝起きれなくなる ・授業中に居眠りをする ・学校を休みがちになる ・トラブルが発生しやすい 日常生活が乱れてしまえば、学校生活を送ることも難しくなります。スマートフォンの使い方を根本的に見直さない限りこの状況から抜け出すことはできません。 また、同「モバイル社会白書2023」の調査によると、就寝前にスマートフォンを利用している10代は、男女共に約8割と、非常に高い比率になっています。 また、長時間使用していると、何かしらのアプリで課金をする可能性も高まります。それ以外にもSNS投稿や動画投稿で見ず知らずの人とつながり連絡を取り合うなどして、犯罪に巻き込まれることも考えられます。
【スマホ依存】家族や専門家の意見を取り入れて具体的な対策を考える
スマートフォンの依存問題を解決するのは簡単なことではなく、取り上げたり壊したからそれで済む話ではありません。 問答無用で子どもから奪い取ってしまうと親子喧嘩のタネになり、家庭内に不穏な空気が漂います。まずは冷静かつ建設的な対応を取ることをおすすめします。 最初は親子での話し合いになると思いますが、その際は事前に決めている家庭内のルールを親子で確認し合い、ペアレンタルコントロールの見直しや「最近の使い方でルール違反になっていること」「ルール違反をしないためにどうすればいいか」と具体的な解決策を考えてください。 例えば、使用時間が長くなっている場合、いきなり短くすると子どももストレスを感じるようになります。 ペアレンタルコントロールでアプリなどの使用時間を設定し、「今週は使用時間を10分減らそう」「来週はさらに1日の使用時間を10分程度減らそう」と段階的にスマートフォンを使う時間を少しずつ減らしていくと、子どもの「もっと使いたい」という欲望を上手にコントロールしやすいです。 目標をクリアしたら「頑張ったね!」などと褒めて達成感を感じる言葉をかけて、スマートフォンと距離を置けるようゆっくり時間をかけて状況を改善していきましょう。 しかし、依存状態が深刻で子どももスマートフォンがないと生きていけないような状況になっている場合は、家庭で話し合いをするより、できれば、専門医の診療を受けたり専門家に相談をして解決策を考えるのが無難です。 「そのうち子どもが立ち直る」と解決を先延ばししていると、子どもの状況はさらに悪化することも考えられます。 待ちの姿勢でいても改善しないものはしません。親が子どもの様子に異変を感じたらすぐに行動に移すようにしましょう。