ドイツのクリスマスマーケットに車が突っ込み2人死亡60人負傷 Bミュンヘンは試合後に黙とう
◇ブンデスリーガ第15節 Bミュンヘン 5-1 ライプチヒ(2024年12月20日 ミュンヘン) ドイツ東部のマクデブルクで20日、車が屋外のクリスマスマーケットに突っ込み、子供と大人の計2人の死亡が確認され、少なくとも60人が負傷した。負傷者のうち15人は重傷だという。 AP通信によると、事件が起きたのは買い物客でにぎわう午後7時頃。車を運転していたとみられるサウジアラビア出身の50歳の男性医師が警察に拘束された。2006年にドイツに移住し、マグデブルクの南約36キロにあるベルンブルクで活動していたという。ザクセン・アンハルト州のハセロフ知事は単独犯であると明らかにした。 ドイツでは16年12月、ベルリンのクリスマスマーケットにイスラム過激派がトラックで突っ込み、13人が死亡する事件があった。 ドイツ年末の風物詩を襲った悲劇を受け、サッカーのドイツ1部バイエルン・ミュンヘンは同日の試合後に予定していたクリスマスショーを中止。独紙ビルトによると、クラブのドレーセンCEOはスピーチで「ショーの開催は現時点でふさわしくない」と説明し、「みなさんに起立をお願いしたい。親族や犠牲者をしのぶことが大切です。楽しいはずのお祭りでケガ人が多く出た。我々全員にとって悲しいことです」と話して1分間の黙とうを実施した。 試合は首位のBミュンヘンが4位ライプチヒを5-1で破り、勝ち点を36に伸ばして年内のリーグ戦を終えた。開始28秒でMFムシアラが先制ゴールを決め、60秒後にライプチヒのFWシェシェコが同点弾。開始2分以内で両軍が得点を記録するのは長いブンデスリーガ史上初の珍事だったが、Bミュンヘンはその後DFキミッヒやFWサネらが得点を重ねて大勝した。 Bミュンヘンのコンパニ監督は「今夜はサッカーについての話はできない。ドイツだけでなく、世界中に平和が訪れることを願う。きょうは勝ったが、来年は平和のためにもっと多く勝てることを願っている」と話した。ライプチヒのローゼ監督も「サッカーをプレーして、乾杯を喫して、(DFの)ヘンリヒスが足首をケガしたかもしれないが、今日は他にもよくないことが起きている」と沈痛な表情だった。