三菱自、燃費不正 国交省報告後の会見(全文1)目標に合わせ燃費を改ざん
軽自動車の4車種で燃費試験不正が行われていた問題で、三菱自動車は26日午後4時半から記者会見を行った。不正について国交省に報告した内容などを相川哲郎社長らが説明した。 【中継録画】燃費不正問題 三菱自動車が国交省への報告を受けて記者会見 20日の会見では、「eKワゴン」など計62万5000台で不正が判明し、実際の燃費よりもよく見せる数値を採用したり、国内法の定めのない方法で試験したりしていたことを明らかにしている。
燃費試験における不正行為に関わる国土交通省への報告について
男性:それでは、時間なのでお願いします。 男性:はい。 幹事社:すいません。(※判別できず)ですが、会場ちょっと広くて、後ろまで行ってますんで、大きな声でお願いします。 相川:はい、分かりました。三菱自動車工業の相川でございます。当社製車両の燃費試験における不正行為に関わる国土交通省への報告についてご説明いたします。当社製車両の燃費試験における不正行為に関し、4月20日に国土交通省より受けた調査指示につき、本日報告書を提出しましたので、概略につき以下のとおりご報告いたします。 1つ、当社製軽自動車における燃費試験データ不正の経緯について。1、14型eKワゴン、デイズ、2013年2月申請でございます。これらに設定されている4つの類別、燃費訴求車、標準車、ターボ付き車、4WD車、これにつきましては別添1に詳細を記載しております。このうち、燃費訴求車の開発におきまいて、目標燃費は当初すなわち2011年2月、26.4キロメートル・パー・リッターでございましたが、その後の社内会議で繰り返し上方修正され、最終的に2013年2月には29.2キロメートル・パー・リッターまで引き上げられました。 2つ目、同燃費訴求車につきまして、法規で定められた惰行法と異なる方法、高速惰行法で走行抵抗データを実測、燃費を良く見せるため、計測したデータの中から小さい値を選別し、走行抵抗を設定いたしました。残る3類別については、実測を行うべきところ、同燃費訴求車の値を基に机上算出いたしました。 3、14型eKスペース、デイズ ルークス、これは2013年10月申請でございますが、さらに15型eKワゴン、デイズ、2014年3月申請でございます。さらに、15型eKスペース、デイズ ルークス、同年2014年12月申請、加えて16型eKワゴン、デイズ、2015年6月申請、これらのいずれについても14型eKワゴン、デイズを基に目標燃費に合わせて机上算出し申請しておりました。 2つ目、法規に定められたものと異なる測定法、高速惰行法の仕様の経緯についてご説明いたします。以下のいずれについても、当時の判断理由については現在調査中でございます。1、1991年、道路運送車両法により、走行抵抗の測定方法が惰行法と指定されましたが、当社ではそれと異なる高速惰行法、これにつきましては別添2をご参照ください。で、国内向け車両の計測を始めました。2、1992年1月、走行抵抗から惰行時間を逆算する計算法が作られました。3、2001年1月、惰行法と高速惰行法の比較試験を実施し、最大2.3%の差にとどまることを確認しました。4、2007年2月、試験マニュアルによりDOM、すなわち国内のことでございますが、DOMはTRIAS、惰行法と追記改訂しましたが、以降も高速惰行法を継続して使用しておりました。 3、今後の調査方針についてご説明いたします。1、上述の経緯1、2、につきまして、一定の調査が進んだものの、原因や責任については未解明であり、引き続き調査を進めます。2、上述の軽自動車以外の当社製車両についても十分な調査が進んでおらず、引き続き調査の上、別途ご報告いたします。以上でございます。