幼い子どもが「マスターベーション」「ネットで性的な検索」産婦人科医「ショック大きいけど…異常ではない。受け入れフラットに伝えて」おうち「性教育」どう伝える?
未就学児が『性的なものに興味をもつ』=「異常」ではない
――小さいお子さんでもネットに触れる時間がありますから、ネットとの向き合い方はどうすべきでしょうか? 「性に関しては、自分が興味をもってないのにネットでそういう性的な広告が出てきたり、そういうサイトに飛ばされたりもあるので、子どもを守るという意味ではフィルタリングとか時間制限というのは守ってほしい」 ――そこはしっかりと親がコントロールするということですね? 「それでもよく聞くのは、小学校に入る前後のお子さんがネットで能動的に性的なことを検索している場合などがあるんですよ」 ――子どもが自ら検索しているケースもある? 「そうですね。それこそ未就学の子でもマスターベーションをしたりとか、性的なことに興味を持ったりする。今までずっとね、子どもだと思っていたのにそういうのを見るとショックは大きいんですけれども。それ自体は異常だとか、解決しないといけない重大な問題ということではない。そういう興味があるんだってことをまずは普通に受け入れていただいて、全然おかしいことではないんです」 ――もし子どもがそういうのを検索したりしていたら親としてはどういう風に話しかけたらいいですか。 「ちゃんとコミュニケーションをとったほうがいい事柄。例えばですよ、本当に子どもに見せたくないものを、調べていったら最終的には良くないってことを伝える必要があると思います。『どうしてこういうことを検索したの?』、『なんで興味を持ったの?』という感じでなるべくフラットに聞く。咎めると絶対に答えないですから、普通に教えてって聞く。ただ、”自分の都合のいいように他人の身体を使ってはいけない”というような大事なことは、子どもが性的なことに興味を持つ前に知っておいてもらえるといい。やっぱり、自分の体を大切に、それと同じように他人の体も大切にということが一番大切なメッセージなのかなと思います」 産婦人科医・宋美玄さん 丸の内の森レディースクリニック 院長。“カリスマ産婦人科医”として様々な女性の悩み、セックスや女性の性、妊娠などに付いて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)、「学校では教えてくれないセックス・妊娠・出産の話」(光文社)、「産婦人科医宋美玄先生が娘に伝えたい 性の話」(小学館)など。 MBS報道情報局 報道センター 大里奈々