中国不動産開発の碧桂園、半導体大手CXMT持ち分売却探る-関係者
(ブルームバーグ): 中国の不動産開発大手で、多額の負債を抱える碧桂園は米国の制裁対象となる恐れがある半導体メーカー、長鑫存儲技術(CXMT)株の売却を検討している。
事情に詳しい複数の関係者によると、碧桂園のベンチャーキャピタル(VC)部門、碧桂園創新投資は未開示のCXMT持ち分の売却で、約20億元(約430億円)の調達を探っている。部外秘の情報だとして匿名を条件に話した。
中国の不動産危機の焦点で、一部の人民元建て社債の償還を先月延長した碧桂園は、債権者の不安を和らげるため資金調達を図っている。また、約2億500万ドル(約320億円)相当のローンと利息の支払いを怠ったとして、同社は香港で債権者から清算の申し立ても受けている。
関係者によれば、検討が続いており、売却に至らない可能性もある。CXMTは上場に有利な状況を待つ中、来年まで新規株式公開(IPO)を試みる公算は小さいという。
制裁対象も
CXMTは早ければ2023年にも、1000億元以上の企業価値評価で上海上場を目指すと、事情に詳しい関係者はブルームバーグ・ニュースに当時語っていた。IPOはまだ実現していないが、同社は4月の資金調達ラウンドで、北京に本社を置く兆易創新科技など投資家から108億元を集めた。
碧桂園創新投資の担当者は今回の報道に関してコメントを控えた。CXMTはコメント要請に応じなかった。
ブルームバーグは3月、バイデン米政権が中国の先端半導体開発を抑え込む取り組みとして、CXMTなどテクノロジー企業への制裁を検討していると報じていた。16年に設立されたCXMTは中国の大手DRAMメーカーで、米マイクロン・テクノロジーや韓国のサムスン電子などと競合している。
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原題:Country Garden Is Said to Seek Exit From Chinese Chipmaker CXMT(抜粋)
--取材協力:Yuling Yang、Emma Dong、Jessica Sui.
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Dong Cao