更年期症状の治療で、ヒゲが生えてきた⁉ 治療中断で、またホットフラッシュ・イライラ・眠気に悩まされるのは嫌!
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。 【 表 】ホルモン補充療法(HRT) の治療薬 私ってもう更年期なの? みんなはどうなの? オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです) 【100人の更年期#105】 ◆フミさん 61歳 39歳のときに入社した会社で現在も事務職として勤務。55歳で乳がんになり左乳房を切除
49歳で閉経。その後からホットフラッシュが始まり仕事の書類に汗がポタポタと落ちる日も
はじめまして。今年の5月で62歳になるフミです。私は49歳の年の終わりごろから急に体の不調を感じ始め、同世代の友人に「それ、更年期だよ」言われてはじめて、自分が更年期だと気付きました。もともと、45歳から経血量が激減し始めて、消しゴムのかすみたいな血の形状が続き49歳には閉経したので、自分でも更年期だろうなと思いました。 私が最初に感じた体の異変は、ホットフラッシュでした。なんの前触れもなく突然、顔から汗が吹き出すようになり、ひどいときは仕事の書類に汗がポタポタと落ちてしまうほどでした。続いて、イライラしたり、頭が真っ白になって何も考えられなくなったり、食後に強い睡魔に襲われて、パソコンを打ちながら寝落ちしたりするようになりました。他に、気分が落ち込んで、今までの人生を全否定して泣いてしまうこともありました。 ただ、当時の私は「ずば抜けた才能があるわけでもない私が仕事をさせていただけるだけありがたい。会社に迷惑をかけないようにしなければ」という思いが強く、どんなに体調が悪くても、我慢して働いていました。
更年期でぐったりしていた日々がウソみたい!元気と性欲がみなぎる更年期治療との出合い
そんな私の異変に気付いた友人が、「それはきっと更年期の症状よ」と教えてくれました。その友人は私と同世代で、更年期の辛さを軽減するためにホルモン注射を打っているとのことだったので、私も同じ病院でホルモン注射を打ってもらうことにしました。その病院の待合室には、ホルモン注射を打つために、遠くの県から何時間もかけて来たという60~90歳代の女性がたくさん順番待ちをしていました。 私にとって初めてのホルモン注射は、「血湧き肉躍る」という言葉がぴったりの、体中からエネルギーがあふれ出るような快感を覚えました。それまでぐったりしていた心と体は何だったのかと思うほどの活力が湧き、やる気がみなぎり、なぜか無性にときめきを感じました。また、乾燥しきって砂漠状態だった女性器にうるおいが戻り、性欲が出て性生活が楽しくなりました。仕事もエネルギッシュにこなせるようになり、「こんなに素晴らしい注射があれば、何歳になっても元気でいられそう!」と思った私は、2週間に一度のペースでホルモン注射を打っていました。それくらい、私にとっては永遠の若さを期待させるレベルの、魔法の注射でした。 ただ、ホルモン注射を打ち始めてしばらくすると、口元に薄いヒゲが生え始めました。また、筋肉注射だからか、打った場所にしこりのようなものが出来てしまいました。そこで少し不安に思いましたが、打てば元気と性欲が出るため、気にしないようにして打ち続けていました。