ECBクノット氏、市場の追加利下げ期待に違和感ない
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は、市場の追加利下げ期待に違和感はないと述べた。
市場は2024年にさらに1-2回の0.25ポイント利下げを見込み、来年の追加利下げで中銀預金金利が2%で落ち着くとみている。クノット氏はイスタンブールでのイベントで、インフレ率が予測通りに低下するならば、ECBには金融緩和を継続する余地があると述べた。
「インフレ動向が予想通りである限り、市場がさらなる利下げを期待していることについて違和感はほぼない」と、タカ派寄りのクノット氏は19日に述べた。「われわれはデータに依存しており、依存すべきであるため、いつ、どの程度利下げを行うかについては言明しない」と付け加えた。
ECBは先週、今年2回目の利下げを実施。当局者らはその後に、ユーロ圏の経済状況が大幅に悪化しない限り10月の追加利下げの可能性は低いと示唆した。
クノット氏は、リスクのバランスは「現時点ではほぼ中立」との認識を示した。
「現在の路線は2つの選択肢につながる。サービス価格インフレが予想以上に根強いことが判明すれば、もちろん利下げの余地は少なくなる。一方、経済が引き続き低迷すれば、利下げの余地はさらに広がる」とクノット氏は説明した。
ECBは利下げペースを速めざるを得ない可能性-センテノ氏
原題:ECB’s Knot Is Comfortable With Market’s Rate-Cut Expectations(抜粋)
--取材協力:James Hirai.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Patrick Sykes, Cagan Koc