新生「ニコンミュージアム」が10/12オープン。オープニングセレモニーで徳成社長が熱い想いを語る
■伝統と革新をプロダクトとエピソードで体験するミュージアム ニコンは、本社の移転に伴い10月12日にリニューアルオープンする新生「ニコンミュージアム」のオープニングセレモニーを開催した。 【画像】ニコンミュージアムのエントランス 登壇した株式会社ニコン 代表取締役 兼 社長執行役員・徳成旨亮氏は、「ニコンは品川区西大井に戻って参りました。1917年(大正6年)に創立し、その翌年にはまさにこの土地に工場を新設し、以来、100年以上にわたりこの場所で事業を行ってきました。私どもの社員が大きな通りを大井町の駅まで歩くことから、通りの名前が旧社名の日本光学にちなんでいつからか“光学通り”と言われるようになり、現在では正式な名称になっています。私どもにとってゆかりの深いこの場所に戻ってくることができたことを社員一同喜んでおります」。 このゆかりの地で、ニコンミュージアムが生まれ変わる。2015年10月にニコン創立100周年プロジェクトの一環として品川で開館した旧ミュージアムは、2024年2月末の休館までに世界中から約19万人が来館した。 10月12日にオープンする新生ニコンミュージアムは、「伝統と革新をプロダクトとエピソードで体験していただくミュージアムをコンセプトに運営していきます。『品質のニコン』と世間から言われる伝統を大切に、一方では世の中にないものをイノベーションで生み出す革新性もあります。そうした伝統と革新を体験いただくため、新しいミュージアムには1,300を超えるプロダクトを並べるだけではなく、開発に至った想いや携わった人々についての展示も工夫しました」と説明する。 「世界中のファンにお越しいただくインバウンドの起爆点に。また、スペースを地域に開放し、地域社会へ貢献する。さらに、子どもたちに見えない小さなものを顕微鏡で見る、無限の宇宙を望遠鏡で見る、そういった科学する心、自然に対する畏敬の念をニコンミュージアムから発信できればと思います。様々な想いを込めて運営していきたい」と大きな夢を託した。 「私どもニコンはイノベーティブな、社会課題や環境課題の解決に光学技術と精密技術で貢献していく会社でありたい。そうしたなかから生まれた新しいプロダクトが、いずれまたニコンミュージアムに展示される、そうした好循環を生み出していきたい」とあいさつを締めくくった。 来賓としてあいさつした品川区長・森澤恭子氏は、「ニコンミュージアムが新たにオープンされることは、周辺地域のさらなる賑わい創出にもつながり大いに期待しています。さきほど子どもたちの話しもありました。地域の子どもたちが学べる施設として、区内の学校の生徒・児童による見学、利用などの連携についてもお願いしたい」と大きな期待を寄せた。 「新社屋のオープンスペースでは、近隣の皆さんの憩いや休息の場として多くの区民の方が利用させていただいていると聞いています。区民に大変親しまれている光学通りにニコンの皆様が戻ってきてくださったことを心から歓迎します。ニコンミュージアムが多くのニコンファンと地域の皆さんが訪れる愛される施設となることを願っています」。 ニコンミュージアム 館長に就任した中島良允氏は「歴史ある企業として、創業の地と言っても過言ではない西大井に新しいニコンミュージアムを立ち上げるにあたり、世の中に何を発信するべきかを考えました。それは技術史でもない、製品史でもない。経営史でもない。結論は自分たちが一体何者であるかというアイデンディティをお伝えすること。それが伝統と革新です」と説明した。 旧ミュージアムとの大きな違いのひとつ挙げたのは「エピソード」。館内の展示品にはキャプションとともにQRコードを設置。手持ちのスマートフォンやタブレットで読み取り、製品の開発ストーリーや人々の苦労などのエピソードを閲覧することができるという。「今後、デジタルコンテンツはさらに拡充していきます」とアピールする。 「地域の皆様、製品をご愛顧いただいているお客様、そして社員、色々な方に愛していただき、楽しんでいただける、そんなミュージアムを運営していきます」と力を込めた。 ニコンミュージアム概要 開館日/2024年10月12日(土) 所在地/東京都品川区西大井1-5-20 株式会社ニコン 本社/イノベーションセンター1階 交通/JR横須賀線、湘南新宿ライン 西大井駅より徒歩約4分、JR京浜東北線、東京臨海高速鉄道りんかい線、東急大井町線 大井町駅より徒歩約12分、東急大井町線 下神明駅より徒歩約10分 開館時間/10:00~17:30(最終入館は17:00まで) 休館日/月曜日、日曜日、祝日および同館の定める日 ※土曜日が祝日の場合は休館。荒天や交通機関の状況により休館や開館時間の変更をする場合がある 入館料/無料
PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純