うっかり発言は努力の証し――マカロニえんぴつ・はっとりが考える「言葉選び」について
映画『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』の主題歌を担当し、2021年4月から開催された全国ホールツアーのチケットは即日完売するほど人気のマカロニえんぴつ。『恋人ごっこ』など独特の言葉遣いが用いられた歌詞やメロディに魅了される人は多く、いま注目されているアーティストです。ほとんどすべての楽曲の作詞を手掛けているボーカルのはっとりさんは、「言葉を選ぶ」ということについて、「選び続けたほうがいい。ただ、失言をもうちょっと許してあげられるようになったら」と語ります。他者とコミュニケーションをとる上で、言葉選びの誤りが重なり、相手を辛い思いにさせてしまうことも多くあります。他者とのコミュニケーションやSNSを使用する上で心掛けていることについて、はっとりさんの考えを伺いました。(J-WAVE/Yahoo!ニュース Voice)
SNSは遊びの一環。「本気になりすぎない」ことが大事
――SNSは便利な一方、誹謗中傷などで傷つけられたりと辛い側面もあるように思います。はっとりさんがSNSについて普段思っていることを教えてください。 はっとり: 「本気になりすぎない」ことが大事だと考えています。しょせん、無料のアプリでやっているコミュニケーションですし、あくまで遊びの一環に過ぎません。最近は、SNSのコミュニケーションに対して「発言の責任」や「人格」などを求められすぎていますが、「遊び」でやっているんだということを、みんながもう一度思い返してもいいように思います。 SNSでの一喜一憂は、「いいウンコが出た!」みたいな感じでいいと思うんですよ。「カップ麺しか食べてないのに、いいウンコ出た!」とかで(笑)。最初のころのTwitterは、そんな軽いノリのアプリでした。それが変わってきたのは、3.11(東日本大震災)がきっかけだったように思います。使用している人たちが変わったというよりも、Twitterのあり方が肥大化していった感じがしますよね。 SNSの良いところは、震災や災害が起きた時の「情報の速さ」です。SNSをパッと見れば、「あそこは無事」「ここがヤバい」と、すぐに状況を把握することができます。その点はSNSの取柄だし、大いに活用すべきところですが、それ以外については「遊び」と捉えていていいと思っています。