ウクライナ議会、25年予算案を承認 歳入全て国防費に
Olena Harmash [キーウ 19日 ロイター] - ウクライナ最高会議(議会)は19日、2025年の国家予算案を承認した。ロシアによる全面的な侵攻から1000日目となる中、国防予算を増やした。 当局者によると、国内総生産(GDP)の約26%に相当する2兆2000億フリブナ(約537億ドル)を防衛と安全保障に振り向ける計画。 財務省によれば、来年の歳出規模は3兆6000億フリブナ、歳入(国際支援など除く)は2兆0500億フリブナ。歳入を増やすため、戦時では初の増税を実施する。約380億ドルの財政赤字は欧米諸国からの金融支援と国内での借り入れでカバーする。 シュミハリ首相は声明で「来年は市民と企業の税金が全てわが国の防衛と安全保障に充てられる」と強調。「兵器の生産と購入に記録的な金額が投じられる。兵器産業の近代化とドローン購入の資金も増やされる」と述べた。 政府は景気回復支援策を計画しているが、戦争に加え、予想されるエネルギーや人手の不足を理由に、経済成長が今年目標とする4%から、来年は2.7%に減速すると見込む。