「おいおい、嘘だろ…」都会に潜む肉食魚を知っているか? 1m超えも存在。ラテオラブラックスは何でも食べる。
ソルトルアーフィッシングに興味を持ち、これから海へ釣りに行こうとしているソルトアングラー1年生諸君へ。何を揃えれば良いのか? いつ、どこに行けば魚が釣れるのか? 初めは右も左もさっぱり分からないことだらけだと思う。そんな君たちのために、基本のキに立ち返ったベーシックな記事をお届けしよう。まずは、ソルトルアーフィッシングの代表格「シーバス」について。釣り場へ向かう前に、ぜひこの記事を一読してシーバス釣りのイロハを学んでおこう。 →【画像】「で、でけぇ…」都会で釣れる大型肉食魚ラテオラブラックス。
そもそも「シーバス」とは?
学名:Lateolabrax japonicus、英名:シーバス。スズキ目・スズキ亜目・スズキ科に属する魚。国内では、北は青森から、九州北部まで幅広い範囲に棲息。北海道や九州南部以南での棲息例はごく稀。 出世魚であり、関東では全長 20~30cm 程度のものを「セイゴ」、全長 40~60cm 程度までを「フッコ」、それ以上の大きさの成熟魚を「スズキ」と呼んでいる。
生息している主なフィールド
実に棲息範囲が広いシーバス。主なフィールドとしては、下記の港湾部や河川、などの他に、河口や磯、サーフ、沖堤防など各釣り場のほとんどのエリアに潜んでいる。 回遊するもの、そのエリアに居着くもの。各魚種においていろんな個体がいると言われていてその根拠は明らかになっていないが、基本的にシーバスは回遊型で、どんなところにも出没するのだ。
シーバスの習性
基本的にシーバスは昼、夜のどちらがより活発に動くかと問われれば、本来は夜行性。夜は回遊して、日中は何らかの物陰に付いているというのがベーシックな考え方だ。 日中は橋脚などのストラクチャー(障害物)に潜んでいることが多い。物陰に付く理由としては、デカい個体ほど目立つからウロウロしているとベイト(捕食生物)が怖がって寄ってこないということ、そしてストラクチャー自体に生態系が形成されていてエサが豊富だということ。ただ広い場所にポツンといるより、ゴツゴツした岩が沈んでいる根周りだったり、藻だったり、そして橋脚だったりと何らかの変化のあるエリアに付いている方がエサを獲るには効率的なのだ。 しかし、日中でも活動する個体がいて、特に水質が濁っていたりすると、警戒心が薄れるのかどんどん動いていく。シーバス自体の警戒心を解くだけでなく、ベイトも安心できるの「水中の濁り」だ。濁りというフィルターができることで、ベイトに気付かれることなく近づいて捕食が可能となる。濁りがある中でも、ベイトが集まる場所を探すとシーバスと出会える確率がグンとアップする。 シーバスがそこにいる最たる条件といえば、エサとなる「ベイトフィッシュ」の存在。シーバス釣りは、ルアーを選ぶよりも、フィールドの状況からベイトの居場所を探すのが一番重要であり、魚探しという意味において釣りの醍醐味を味わえる楽しい作業となる。魚釣りは、その魚の習性を知ることがいかに大切かがよく分かるはずだ。 シーバスは、基本的になんでも食す雑食性。小魚はもちろん、エビやカニなどといった甲殻類に、干潟ではアオヤギなどの貝を食すこともあれば、イイダコなどを食べる例もある。潮目の流木に付くカニの幼生を捕食したりもするなど、実に多彩なエサを捕食するプレデター。それは、生きるために食うという生き物にとって当たり前の行動なのだ。